君の嘘、僕の嘘 4

140 ページ20

〃登録しといてや？〃



私「うん、ごめん。
なにかあった？」



〃いや、玉さん大丈夫やったかなって
気になって。喧嘩とかしてへん？〃




気にしてくれてたんだ




私「全然大丈夫だよ、ありがとう。
これから、仕事？」



〃夕方から。
Aさん休みやろ、何してるん？〃



私「これから、スーパーに買い物
行こうと思ってる」



〃は？その足で？〃



私「うん、だいぶ歩けるよ？」



〃玉さんちやろ？連れてくから待っとって？〃



私「え、いいよいいよ！
ひとりで買い物くらい行ける」



〃ええから、待っといて〃




ブチッ



……あ、切られた




めちゃくちゃ強引



てかさ、廉くん有名人なのに
スーパーとか一緒に行けるわけないじゃん



あ、中まで着いて来るわけじゃない？





よくわかんないけど、



とりあえずすぐ出れるように支度してたら





〜♪♪ 〜♪♪♪



廉くんから、着信





私「もしもーし」



〃マンションの下まで、降りてこれる？〃



私「うん」



〃ほな、もう着くから降りといて？〃




わかったって返事して
エレベーターで降りると、


ちょうど目の前に廉くんの車が止まった。




なんか、ほんとに贅沢だな



たかがスーパー行くのに、
こんな人気あるアイドルが迎えに
来てくれるとかある？





廉「動きがスムーズになっとるやん、笑」




後部座席に乗り込んだ私に
言ってくる




私「だいぶ、いいよ。
だから大丈夫って言ったのに」



廉「暇だったから、ええねん。
行きたいスーパーって
決まっとるん？」



私「どこでもいいの、買い物できれば」



廉「勝手に来といてなんだけど、
俺の知っとるとこでええ？」



私「おまかせします、笑」





廉くんが連れてきてくれたのは、



ごく普通のスーパー。



たまにここで買い物してるみたいで、



要はバレた事がないから、だって





私「車で待ってていいよ？」



廉「それじゃ、ここに来た意味ないやろ。
荷物もちしたるわ」




マスクして車をおりてきた




買い物中、周りの人に全然気づかれなくて
気をぬいてたかもしれない





「廉、買い物？」





その声に、



私と廉くんは振り返り、



固まった




.

141→←139

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す