小さな幸せ 5

167 〜Kiside〜 ページ5

これ、永遠とできるかも




とか呑気に食わせてる
場合じゃなかった



仕事行く時間だわ




北「薬飲んで、おとなしくしてろよ？」



私「うん、大丈夫、元気。」



北「いやいやいや、熱ね？
わかってる？」



私「わかってる」



北「ほんとかよ(笑)
じゃ、行くよ？途中で電話すっからな？」




結局、心配してるのは、俺だけで




私「もう、行っていいよ？」




本人、ケロっとしてる




北「じゃ、行ってくるな」



私「うん、行ってらっしゃい」




見送りまでされてるし




ま、ぐったりされてたら、
仕事も行きづらいし、



そこまで具合悪くなくて、良かったかも





……




……





北「あんで、出ねーんだよ……」




仕事の合間、


やっぱり気になってAに
電話してみるけど


ぜんっぜん、出ない




今日は、キスブサの収録が
終わったら、速攻でドラマ撮影


たぶん、帰りは相当遅い


こんな日にかぎって




玉「ミツ、どしたの？」



北「……いや、なんも？」



玉「Aちゃん？」



北「あんで？」



玉「ミツが心配そうな顔してる時は
大抵Aちゃん絡みじゃん」



北「……そう？」



玉「そうじゃん(笑)どしたの？」



横「風邪ひいたみたいよ？
ね、ミツ」



北「……」




横尾さん？余計な事は
言わなくていいからね？




横「このミツがさー、
お粥の作り方聞いてくるなんてさ、
雨でも降るんじゃ……」



北「だぁぁぁぁ！！ 言わんでいいわ！」



玉「ふーん、風邪ね」




アホみたいに心配してんの
見られんのは、恥ずいから



ドラマの台本を開く




玉「風邪と思って、侮らないほうがいいよ？」



北「どゆこと？」



玉「ガヤんとこ、みたいにさ？」



北「……」




藤ヶ谷は、こどもができて
結婚する事になった



いまとなっては、なんの問題もなく
幸せそうだけど



たしか、妊娠したの隠してて、
まぁまぁ、色々あった




……でもさ、



完全に違うはず




北「ないない。」



藤「なにが？」



北「うぉ！」




びびった。



急に現れんなよ




横「Aちゃん、風邪だって」



藤「そーなの？ ちゃんと気にしとけよ？
俺みたいな事もあるからさ」

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