小さな幸せ 5

165 ページ3

北「風邪だな、今日は
休んで寝てな？」




布団をかけ直してくれるみっくん




私「うん、わかった。
ねーみっくん？」



北「ん？」



私「わたし、バカじゃなかったね」



北「は？」



私「だって、バカは風邪ひかないじゃん」



北「その発言が、おバカちゃんでしょ」




ベットに腰かけて、笑ってるみっくん




私「違うよ、昔から言う事だもん」



北「あのね、バカは風邪ひかないんじゃなくて、
風邪に気づかないんだわ」



私「……私の事？」



北「ですね、笑」



私「もうー」



北「ふふっ、おし、なんか食うか？」




頭を撫でながら、聞いてくる




私「んー、いらない」




さすがに、食欲はないみたい




北「食わなきゃ薬飲めないだろ？」



私「飲まないから、いいよ」



北「あほ、治んねーわ、
宏光特製のお粥作ってやろうか？」



私「特製？ なんか違うの？」



北「卵はいってんの」



私「普通じゃん」



北「特別だわ、待ってて」




特別だって、なんか嬉しい



風邪ひいてよかったかも



みっくんにお粥作ってもらうとか



レアだな、激レア





待ってる間


会社に休むって連絡しなきゃと携帯を
手に取る




ミカに電話しとこ



〜♪♪♪ 〜♪♪



〃A？どうしたの？〃



私「風邪ひいたみたいだからさ、
会社休むね」



〃うん、わかった、言っとくね、
大丈夫？熱？〃




みっくんが、急に戻ってきて、



電話してるのに、気づくと無言で
私のおでこに、冷えピタを貼ってく




私「ひぇっ！」




あまりの冷たさに、声が出た




〃え？(笑)〃



私「なんでもない、大丈夫、熱」




私の声に、クスッと笑って、
また部屋から出てった




〃ひぇって(笑)〃



私「みっくんが、急に
冷えピタ貼ってった」



〃そっかそっか、みっくんいるなら
安心だわ〃



私「もう仕事行っちゃうけどねー」



〃じゃ、なんかあったら
電話して？ 欲しいものあったら、
仕事帰り持ってくよ〃



私「うん、ありがと」




電話を切って、


布団に潜りこんだら


なんかほんとに病人の気分



病人なんだけど




……あぁ、今なら寝れそうかも



……




北「できたぞ〜」



私「……」

166 〜Kiside〜→←164

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す