小さな幸せ 5

193 ページ31

幸せそうに笑う藤ヶ谷さんを
みたら、



私も夢をみてしまった



みっくんとの将来を





病院に着くと、見張りの人は
もういなくて、



念の為に繋いでた手を離された




藤「じゃ、俺は帰るよ」



私「顔みてかなくて、いいんですか？」



藤「俺の顔みても喜ばないし、‪笑」



私「そんな事ないですよ、1番見たいはず！」




私は勝手にそう思ってる




藤「ふははっ、今のあいつには
Aちゃんが1番だよ。
早く行って指輪みせといで？」



私「あ、はい！」




そうだ！早く見せたい！




藤「うわ、転ばないでよー？笑」




走りだした私の後ろで心配そうな声が
聞こえたけど、夢中で走った



1秒でも早く見せたかった





ガラッ！




勢いよく、みっくんの病室のドアを開けると




北「びっくりした〜、笑」




笑ってるみっくんがいた




私「みっくん！！！」



北「おぅ、どしたどした、
すげー荷物とすげー腹で」




ダダダッ！



ポイッ！



ギューーーーッ！




北「ちょ、痛いってー、笑」




荷物をポイして、みっくんに
ギューッと抱きついたら思いっきり
痛がってるけど、



背中をなでなでしてくれる




私「あったの！」



北「あった？なにが？」



私「指輪！みんなが見つけてくれたの！」



北「マジか、良かったな」



私「うーー、嬉しいよぉぉぉ」



北「わーかった！わかったから
泣くな、笑」



私「うれしいよぉぉぉ」



北「こどもか！笑
ほら、見せてよ？」



私「うん」




みっくんからやっと離れて
握りしめてた手を開いた




北「つけてないんない、笑」



私「なくしちゃうから」



北「ふははっ、そっか、サイズ直そうな」



私「うん」




頭にポンて手を乗せて、
見つめられたから、見つめ返す



なんの顔？



なんか物言いたそうな顔




北「あのさ、すげー気になってる事
言っていい？」



私「え、うん」




なんだろ……




北「さっき投げた箱なに？」




投げた箱？？？



箱投げた？私




私「あーーーっ！！」




バッ！っと箱を取りに行って
中を確認する




ぐちゃぐちゃだ……




北「なにそれ？」



私「……ケーキ……」



北「ふははっ、やっぱり？
箱の形からして、そうかなって思って」




.

194→←192

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す