小さな幸せ 5

187 ページ25

.




お偉いさんとやらは、
話しが長い




北「あ、じゃ、大丈夫ですので……」



みっくんが帰らせようと話しをふっても



「そうそう、そういえば……」



また長い話しが始まってしまう





……もう、汗だくなんだけど




じっとしてるのも、限界が近づいてきて



ゴソゴソ動きだすと、



みっくんの手が頭にポンっと動くなって
合図してくる




……もう、息苦しいから早く出たいんだけどな




ん？



なんだこのもっさりしたやつ





手を動かしたら




北「うぉっ！」




呻くみっくん




あ、



変なとこ触っちゃった？




「どうした？痛いのか？」



北「い、いや、大丈夫です」




ごめんごめんと、撫でると




北「うはっ！」




あ、



逆効果だ、これ





布団の中で手をガシっと抑えられる





「大丈夫か？」



北「ぜ、ぜんっぜん、大丈夫っす」




……ごめん、みっくん、笑





ガラッ！



「ミツー！大丈夫ー？
あ、お疲れ様です」



「心配したよ、北やん」




人がゾロゾロ入ってきてる




……いつになったら出れるのこれ




「あ、藤ヶ谷くん、奥さん
大丈夫そうで良かったな」



藤「はい？」




藤ヶ谷さん？！



これ、やばいやつなんじゃない？



ひとり布団の中で焦る私




勝手に、みっくんが助けたのは
藤ヶ谷さんの奥さんってなっちゃってるし



そんな事藤ヶ谷さん、知らないし




「北山が助けてくれて良かったな」




薮「そうそう、たまたま通りがかったら
藤ヶ谷くんの奥さん車にひかれそうに
なってて焦ったよ、ほんと無事で
良かったー、怪我なかったしね、うん
良かったね、藤ヶ谷くん！」




藤「あぁ、……まじ助かった、」




察しがいい藤ヶ谷さんは、
気づいたのか、話しを合わせてくれてるっぽい




さすが、長年のチームワーク




「じゃ、俺は帰ろうかな」



北「ご心配おかけしました」




やった！



帰った！出れる！




足音が消えるまで、待って



ガバッ！っと布団から出ると




「「「 うわ！？！ 」」」




驚くメンバー達




宮「ドラミちゃん？！？」



千「びびったー！」



二「どっから出てくんだよ、笑」

188→←186

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す