小さな幸せ 5

175 〜Kiside〜 ページ13

こいつ、絶対なんか企んでる




私「何食べたいか教えてよ」



北「焼肉」



私「えー、それ料理じゃない」



北「いいじゃん、焼くだけで。
A、料理苦手だし」



私「私作んないもん、助手だから……あ！」




北「……」




やっぱり、なんか企んでる




Aってほんと嘘つけないタイプ
目、泳いじゃってるし



でも、そういうとこ、すげー好き




北「誰が作るんだよ、笑」



私「わ、わたし！」



北「ふーん、じゃあ、……ビーフストロガノフ」



私「なんて？」



北「ビーフストロガノフ」



私「は？ ビーフステーキ？」



北「変わっちゃってんじゃん」



私「やだ、急に外人にならないで！
和風でいこ、和風」




なんじゃそれ(笑)



とりあえず、Aに任せるって
言ったら、ぶーたれてるけど、



ほんとになんでもいいの



何企んでんのか知らないけど、
祝ってくれるっていうだけで満足






……





二「じゃね、ミツおつかれ」



北「おぅ、サウナ行く？」



二「行かないよ、家でAちゃん
待ってんでしょ？」



北「あ？なんで知ってんの？」



二「え、あっ、なんとなく……」





どいつも、こいつも……



嘘つくの下手くそじゃね？笑





二「とにかく、俺は、先帰るから！」



北「はいはい、おつかれ」





なるほどね、Aが隠してたのって
うちで二階堂達とパーティーとか
計画してんじゃねーの？




だいたい、当日だって家帰れば
会えるのに、前日にお祝いって
おかしいだろ






玄関の前で、



知らないふりすべきか悩む





ってかさ、靴でわかるっしょと思って
ドアを開けたけど、



Aの靴すらない



真っ暗だし



あれ、帰ってない？



待ってると思ったのが
いないとさみしいじゃねーか




北「……ただいまー」




いないけど、なんとなく言っちゃう





……パンッ！パパンッ！！




北「うぉ！？！？」



突然の音にビビる



北「は？なになになになに？」




「「「 おめでとうー！！！ 」」」




声と共に急に明るくなって、



今の音が、クラッカーだと気づく



見渡せば、さっきまで一緒に
いたはずのメンバー達




北「全員は、ないだろー！笑」

176→←174

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す