君の嘘、僕の嘘

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玉ちゃんにキスされて、


お返しに私もキスして、


お返しのお返しにまたキスされて





このままなにも考えずにいれたらいいのに……


そんな事を思った





私「教えてほしい事があるの」



玉「なに？」



私「どうして、柚葉なの？」





玉ちゃんの彼女が、私がまったく知らない人
だったらよかったのに



せめて、親友じゃなければよかったのに



なんて、



そんな風に思わずにいられない





玉「……好きだって言われて、
可愛かったから？」




そんな簡単だったんだ




私「私が、先に好きだって言ったら
……つきあってた？」




私を見つめた後、



首を振る玉ちゃん




私「……」




ショックすぎる



あまりに、ショックすぎた





全然だめじゃん、



やっぱり、私じゃ全然だめなんだよ




柚葉には、しないキスを
私にしたから



もしかしたら、私が本当に樹さんを
越えられるかも、



なんてへんな期待しちゃってたけど




……違うんだ





私とは、つきあう気すら、ないらしい





玉「簡単に好きだって言う子はね、
俺から離れてくんだよ。」





聞いた瞬間、


さっき藤ヶ谷さんが言った言葉が重なった



これが、玉ちゃんのトラウマなんだ





玉「柚葉ちゃんも一緒。
きっとすぐに、離れてく。
わかってたけど、試してみたかった。
好きになってみようと思った。
だから、つきあった」





玉ちゃんは、トラウマを乗り越えようと
柚葉を好きになろうとしてる



やっぱり、樹さんを越えられるのは
柚葉だって思ってるって事だよね




私じゃなかった




私は、柚葉をよく知ってる



ほんとに、いい子だし、大好きだし



だから、玉ちゃんは



このまま、柚葉からの愛情をうけとめれぱ



ちゃんと心から柚葉を好きになると思う





……離れるのを、待つ事なんて、


私には、意味のない事だったんだ

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