小さな幸せ 4

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北「A」




そう優しく呼んで、
手を伸ばすみっくんの手を
掴んだら、



堪えてた涙が溢れた。



引き寄せられ、
顔を覗きこまれて、



北「あ〜、もう、
こんなんなるってわかってんだから
最初から来りゃいいんだよ」



呆れたように、ぶつぶつ言いながら
私の手を引っ張って、リビングに
入るみっくん




北「はい、座って」




素直にソファーに座ると、
みっくんは私の前にしゃがみこんだ




私「……」



北「ほんと、いじっぱり」




私のほっぺをひっぱる
みっくん




私「……いひゃい……」



北「ちゃんと顔見てごめんなさいでしょ？」



私「ぎょへんにゃはい」



北「ふははっ、言えてないし」




ひっぱるからじゃんと思ったのは
心にしまっておく



みっくんが笑ってるなら
それでいい




私「もう、怒ってない？」



北「どうでしょ」



私「うー、、」



北「嘘だよ、怒ってない」




みっくんが腕を広げて
待ってくれてるから



思いっきり首に飛びついた




北「だから最初っから
素直にこいっつーの、わかった？」




みっくんの首元で、うんうん
って頷くと、
くすぐったいって笑ってる





私「さらちゃんのとこ行っちゃったのかと
思った」



北「行くわけねーじゃん」




ばかじゃないの？って
背中をポンポンしてくれる




私「ほんとは、
一緒に帰りたかったの」



北「あれだろ？ふたりで飯くって
たから」




私が嫉妬した理由だって
ちゃんとわかってる




私「うん、すっごい嫌だった」



北「だよな、それはほんとごめん」



私「……いいの、アトミーが教えてくれた。
私の為だって」



北「言っとくけど、
送ってないからな」



私「そうなの？」




みっくんの首から、顔を
あげてみっくんを見ると




北「タクシー乗らして、別で
帰ってきた」




当たり前だろって得意げな顔をする




私「もう、会わない？」



北「会うわけないっしょ」




嬉しくて、
もう一度、みっくんに
ぎゅってすると、




北「甘えんぼちゃんですか？」




私を抱きしめたまま
ゆらゆら揺れるみっくん




私「うん、離れたくない」

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