そして、あなたに……7

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「じゃ、こちら、後でお届けします」




ピザ工房の人は、そういうけれど




矢「はい、よろしくお願いします」




矢野君も、そういうけれど




私「ねー、早く食べたいんだけど」



宮「ぶはっ！だよね〜」



北「だめだめ、時間ねーから」



私「なーんーでー！」



矢「ごめん、Aちゃん、
次んとこで、もうみんな待ってるから」





後から向かったその場所




北「うし、着いた！ ここ、わかる？」




ロケバスから降りたら



私の目の前に広がる景色は



毎日テレビで観てた



あの教会



いつかこんな場所で結婚式
したいなぁなんて、憧れてた教会




私「……わかる、でもどうして？」




撮影だよね？



どうして、ここで撮影するのか



なんの撮影をするのか



私には、さっぱりわからない





矢「さ、本番始まるから、
準備して？」



私「……準備？」




宮「Aちゃん、着替えるよ？」




着替えるのは、トシ君と北山さんでしょ？




訳がわからないまま、



衣装室に押し込まれ、



そこに居たのは衣装の石崎さん




石「これに着替えてもらえる？」



私「え、わたし？」




頷く石崎さん




ウェディングドレスだよ？




石「他にいないでしょ？(笑)」




着替え終わると、



今度は、西さん




西「少しメイクさせてね」




髪の毛までセットされてる





……なにが起きてるんだろう





西「Aちゃん、かわい〜！」



石「完璧じゃない、さすが西ちゃん」



西「石ちゃんのセンスも抜群よ」





なんか、ふたり盛り上がってますけど



なんなんでしょうか……





私「代役かなにか？」



西「ううん、違う」



石「見て？」





見せられた、石崎さんのスマホに



私「え」



固まる私





だって、そこには
ネットニュースにあがる
たいちゃんの名前と結婚の文字





『藤ヶ谷太輔、結婚』





石「さっき、発表されたの」



西「私達は、聞いてたけどね」





聞いてない……



わたしは、聞いてない





昨日言ってた、明日ねって



これ？





西「じゃ、行きますか！」





放心状態のまま、



教会の前まで連れていかれ




石「ここにいてね」




ふたりは教会の中に入っていった

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