小さな幸せ

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北「どんだけ保存したのよ」



私「1週間くらい？」



北「そりゃ食えねーわ(笑)」




無駄にしてしまった事を
笑ってくれてほっとする



罪悪感でいっぱいだったから




北「やっぱり、これ没収」



私「えー！見せといて？」 ←2回目




怒ってないように見せかけて、
やっぱり怒ってたか……




食べようとした、うさぎさんのケーキを
取られる




北「食べたい？」



私「ものすごく！」



北「みっくん、ちょーだいって言ったら
あげる」




なに、その交換条件




私「な、なんですか！それは」



北「普段そう呼んでるくせに(笑)」




ば、バレてる……




私「呼んでませんよ」



北「んじゃ、玉は？
なんて呼んでんの？」



私「玉ちゃん」



北「俺は？」



私「北山さん」



北「絶対嘘だろ」




ほら言えよ〜って、ケーキを
少し前に出すみっくん




私「……みっくん、ちょーだい？」



北「……」




え、無言？



なにこれ、恥ずかしいんだけど




北「なんか、照れんね」



私「言わせといて、照れないでくださいよ」



北「ふふっ、どうぞ」




やっと、私の元にきたケーキに
ありつく




北「え、普通そこからいく？」



私「ここが1番美味しそうだったから」



北「うさぎさんの目だよ？ 端から
いくだろー、普通耳から食べない？」



私「美味しそうなとこからいくの」



北「真ん中ほじくる？」



私「んもー！食べづらい！」



北「ふはははっ、ごめんごめん」





……





私「じゃあ、おじゃましました」




結局、2個は食べきれず、
持って帰りなって言われて持たされる




北「またね、Aちゃん」




また……



またがあるの？




私「……」



北「ん？どした？」



私「また、……会えるの？」



北「だってまだ風呂直んないでしょ？」



私「そうだけど……」




そうだよね、みっくんにとっては
それだけだよね



でも、わたしにとっては、
それだけじゃなくなっちゃった



こんな近い距離で、こんなよくしてもらって



好きにならない訳がない





だから、会っちゃだめなんだよ……




私「もう、お風呂借りるのやめる」



北「え、なんで？遠慮しなくていいって
言ったよね？」



私「……遠慮じゃない、」

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