小さな幸せ

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ヤ「そろそろ帰ろっか、
宏光明日も仕事だろ？」



北「そ、仕事。
楽しくて時間忘れてたわ」



ミ「あ〜あ、明日も仕事か〜」



私「あ、明日、朝一会議じゃなかったっけ？」



ヤ「やべ、忘れてた。
なんだよ、俺今日寝れねーじゃん」



北「なんかいいね、すげー新鮮な会話。
Aちゃん、ケーキ持って帰りな？」



私「うん、ありがとう」




時間を確認すると、時計は
日付をまたごうとしていて



完全に夢の誕生日は終わりを告げた





……





自分のうちに帰ってきたら、


一気に現実に引き戻される






私「玉ちゃん、ただいま」




部屋のポスターに挨拶する ←これ日課





……どうやって、帰ってきたっけ




鞄をぽいっと投げて、ソファーに
転がる




いつの間にかお会計されてて、



ヤスが、みっくんにご馳走様って言ってて……




あれ？ お礼言ったっけ？




……言ったか




「Aちゃん、またね！」



って言われて舞い上がったけど、



社交辞令かって思い直して



「ごちそうさまでした」って言ったわ





普通にみんなと別れて、


終電ギリギリで


走ったら気持ち悪くて、


ケーキがぐちゃぐちゃになっちゃうって……





……あ、ケーキ！




ガバッと起き上がると、テーブルの上に
置きっぱなしの箱




箱からケーキを出してみると




『Aちゃん、誕生日おめでとう』




って言ってくれた、キラキラの笑顔を思い出す





……かっこよかったなぁ





もう会えないんだと思ったら、


このケーキと共に思い出が消えちゃう


気がして、食べれない





……よし！写メ撮ろう！




パシャ！




私「これで、ずっと残る！」





私の待ち受けの写真、




小さな幸せの写真は、




玉ちゃんの写真から、
みっくんがくれた、バースデーケーキになった。

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