そして、あなたに……4

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藤「俺が足りない」




まだ、わたしの上で息切れ
したまま



ほっぺを、撫でてくる




私「明日、早いんでしょ？(笑)」



藤「バレた？」



私「わかるよ(笑)」



藤「Aちゃん？」



私「なぁに？」



藤「一緒にお風呂いこ？」



私「可愛く言わないで！」




にーって笑うたいちゃんに、負けた



話したい事もあるし



いっか！




私「いいよ」



藤「え、まじ？ じゃ、いこ！」





はやっ！



手をひかれて、お風呂場へ直行





たいちゃんが湯船の中で
ぎゅってしてると癒されるって
言ってたけど、




それはわたしも一緒




さっき、智恵理さんの事で頭の中は
いっぱいだったけど、




たいちゃんに癒されてる自分がいる




寄っかかって、見上げると
優しい顔で見下ろされる




私「たいちゃん」



藤「どした？」



私「今日、智恵理さんと山Pに会ったよ」



藤「……え？」



私「ベルちゃんとケンを散歩しに
公園に行ったの、そしたらばったり」




ジーッと見下ろされる



さっきまでの、ふにゃっとした顔が
なくなった




藤「一気に酔い覚めたわ(笑)
それで？」



私「別れたんだって、あのふたり。
智恵理さんに、たいちゃんの事返して
もらうって言われた。
ごめんね、つきあってるって
言っちゃったから……」



藤「Aが謝る事じゃないよ」




お腹に回されてた手が
緩まったから、くるっとたいちゃんの方に
向き直す




私「ちゃんと、山Pにも言ったよ？
たいちゃんとつきあってるって」



藤「そっか」




頭を撫でられ、見つめられる




藤「Aは、なんの心配もしなくて
いいよ？ 智恵理の思うようには
ならないから、ほんとになんとも
思ってないし」




たいちゃんの首にぎゅっと
抱きつくと、ぎゅって返される




私「わかった、……大丈夫になった」



藤「大丈夫じゃなかった？」



私「うん……たいちゃんとられたら
どうしようって思ってた、
そしたら、なんか酔っ払って帰ってくるし、
襲ってくるし(笑)」



藤「ふははっ、ごめんごめん。
俺もこんな予定じゃなかったんだけど」





わたしのほっぺを、優しく包むと
チュッとキスする




藤「でよ」



私「うん」

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