そして、あなたに……

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鼻に指をあて、あみちゃんを
チラッとみて、シー！って
合図する藤ヶ谷さん




ドキッと心臓がはねる




そこには、藤ヶ谷さんの名前と
電話番号



アイドルは、簡単に連絡先なんて
教えないんじゃないの？



ドキドキしちゃって、
心臓が口から出そうなんだけど





藤「ちゃんと帰れたか、心配だから」




……あぁ、そっか、それだけの事か



危うく、勘違いするとこだった





宮「じゃ、Aちゃんまたね〜」



二「また、来週〜」



みんな、それぞれタクシーに
乗って帰る





あ「あ〜あ、結局、携帯教えて
もらえなかったな〜」



私「……」




ブツブツ文句を言ってるあみちゃんの横で



私は、自分の携帯を握りしめてた





あみちゃんを送って、
自分の家に帰る




私「飲みすぎたかな……」




どっと疲れがきて、ソファーに
倒れこむと




くぅーん、ペロッ




ケンのかまって攻撃




私「ひゃっ！くすぐったいってば！(笑)」




顔をペロペロ舐められ、
いつもの、イチャイチャタイム(笑)




私「あははっ、もうおしまーい！」




犬相手になにやってんだろ(笑)



こんなんだから、尚更彼氏なんて
できるわけがない





ピコン♪


携帯の通知が鳴る




見ると、トシ君からのメール



『楽しかったね、無事着いたかな？』





私「あ、電話……」




藤ヶ谷さんに言われてたんだった……



またバクバク心臓が鳴り出す



……ほんとにかけていいのかな



とりあえず、トシ君にメールを返し
しばし固まる



固まってる私を、ケンが
キョトンと見てる




私「家に着いた報告だけだもんね？」


「ワン！」




えぃ！



コールボタンを押す




〜♪♪ 〜♪♪♪



〃はい〃




で、でたっ！！




私「……あのっ」




〃片桐さん？〃




藤ヶ谷さんの声だ ←そりゃそうだ




私「はい、着きました！」



〃よかった〃




……どうしよ……何話せばいいかわからない




私「……じゃ、……失礼します」



〃え？(笑)〃



私「あ、番号、ちゃんと消しときますね」




その為に教えてくれただけだし……




〃消さないでよ(笑)俺も登録しといていい？〃



私「あ、はい」



〃ふふっ、緊張してる？〃



私「そ、そりゃそうですよ！」

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