そして、あなたに……

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なんて返そう……



……ぅーん




ガチャ！



あ「Aさん！」



急にあみちゃんが部屋に
入ってくるから、思わず携帯を隠す



私「どうしたの？」



あ「聞いてくださいよ！今そこで
藤ヶ谷さんに会っちゃった！」




名前を聞いただけで、ドキッと
心臓がはねる



居るの？




あ「今日、Mステ出るらしいですよ！」



私「そうなんだ」




そっか、だからか……



なんも知らないんだなぁ、わたし




あ「でね、勇気出して、
ご飯誘ったら、いいって！」




頭が真っ白になる



……そっか、あみちゃんとご飯行くのか



会いたいっていうのは、
本当にケンに会いたいだけか……



ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ
期待しちゃってたよ




バカみたい……




あ「Aさん！わたしがんばって
きますね！応援してくださいね！」



私「……うん」




そう言われたら、こう言うしかない




あ「じゃ、手伝えないけど、
がんばってくださいね！」




わたしの手元にある、大量の
宝くじを見て、去っていくあみちゃん




わたしは、黙々とその宝くじ1枚1枚に
シールを貼る



なにも、考えたくなくなって、
ひたすら作業に没頭する




わたしには、……無謀なんだ



あんな人、好きになるなんて……





ピコン♪

またメール？




藤ヶ谷さん……




『どこにいんの？』




なんで、こんな事聞くの？



画面を見て固まってると




ピコン♪



『会いたいんだけど』




……まただ……




またどうせ、ケンにって言うんでしょ？





ピコン♪



『Aちゃんに！』




……うそ……




心臓がはねる




……どうしよ



でも、あみちゃんとご飯行くんでしょ？




藤ヶ谷さんが、わからない



わたしの単細胞の頭では、何を考えてるのか
さっぱりわからない




『第2会議室です』




返信してみる




ピコン♪



『わかった』




わかった……？



え？



来るの？

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