そして、あなたに……

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捻ってじんじんする足が
藤ヶ谷さんに触られて
更に熱をもつ



藤「腫れてるじゃん、歩ける？」



私「大丈夫、たぶん」



立ち上がろうとすると
ズキっと痛む



私「痛っ！」




藤「ほら」




わたしに背を向けてしゃがんでる




え？



おんぶ？



さすがにそれは……




藤「泣くの我慢するほど、痛いんでしょ？」




躊躇してる私をずっと待ってくれてる


しかも、泣きそうだったのバレてるし




ドキドキしながら、そっと肩に
手を乗せると、軽々と私をおんぶして
歩き出す




背中が、あったかい



温度とかじゃなくて、なんか、あったかい




藤「落ちるよ？ちゃんとつかまってて」




この年で男の人におんぶして
もらうのなんて、はじめてかも



ドキドキしちゃう……




私「あの、」



藤「ん？」




いや、振り向かないで……



顔が近いから




私「前向いててください」



藤「……そんな嫌がんなよ」



私「ちがっ！嫌がってるんじゃありません」




立ち止まる藤ヶ谷さん



思いっきり、振り向かれる




藤「じゃ、なに？」




すごい近くで目が合う




私「……近すぎて、ドキドキしちゃうから」



藤「いいじゃん(笑)」



私「ぜんっぜん、よくない」



藤「わかった、わかった
前向いてればいいのね」




前を向いてくれる




私「あのね、……わざとじゃないの、
連絡先消したの」




やっぱり、藤ヶ谷さんと
険悪な雰囲気は、嫌だから……




これだけは言っておきたかった




藤「どういう事？」



私「連絡とりたくないから、消したんじゃないの、
ただの私の不注意」




さすがに、消されたとは、言えない




藤「……やっぱり、罰ゲームだな」



私「え！」



藤「落ちるって(笑)くっついてろよ」




く、くっついてろとか、もう無理なんだけど




藤「後で、電話するから、ちゃんと
登録して？」




また、電話とかしてもいいんだ……




私「うん」




思わず、思いっきりギュってしてしまったら
首をしめてしまい




藤「苦しい(笑)」



私「あ、すみま……、ごめん」




クスクス笑ってる




……よかった、なんか色々と、よかった

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