そして、あなたに……

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無言のまま、
目的地に着く




宮「よっしゃ〜！キノコいっぱい
取るぞ〜！」




カメラマンの荷物を一緒に持って
いざ、山へ




今日は、藤ヶ谷さん、二階堂さん、
トシ君の3人が、10万分のキノコを採ろう
という企画




撮影ポイントまでは、
ひたすら登る



緩やかだった坂も、だんだん
キツくなってきて



荷物を持ってるのが、しんどい




佐「ちゃんと、着いてこいよ〜(笑)」



私「もう無理〜」



佐「無理じゃない！(笑)
後で、松茸食わしてやっから」



私「がんばる〜！」




あははははっ！



スタッフさんから、笑いが起きる



「Aちゃん、いっつも食べ物に
つられるよねー(笑)」



私「そんな事なーい！」




二「笑わせんなよ(笑)」



宮「ほら、がんばれ〜」



私「はーい(笑)」




ふと、前を見ると、
目の前に藤ヶ谷さんがいる




藤「かして？」




荷物を持ってくれようと待っててくれた？




私「大丈夫、これも仕事だし」



藤「女の子は無理しなくていいの」



私「いや、タレントさんに持たせるわけには……」




私から荷物を、うばって
先に歩きだす




ほんと、優しいな


でも、勘違いしちゃ、だめだ……





撮影ポイントに着いて、撮影がはじまる




二「Aちゃん、ほらキノコあるよ、
食ってみ？」



私「それ、絶対食べれないやつだよ(笑)」




カメラの映ってないとこで、
毒キノコの押しつけ合いがはじまり、



夢中になって、キノコを探す






……あれ？


みんなどこ行った？




気づいたら、ひとりで全然外れたとこを
歩いてる



下を向いて歩いてたから、
方向が全然わからない




やだ……



こんなとこで迷子なんて




私「きゃ！」




焦って、道を引き返そうと
したら、滑って足を捻る……




……痛い……最悪……




誰もいないし

帰り道すら、わからない




このまま、誰にも気づかれないで
置いていかれちゃうのかな……




「いた」




声がした方を振り返ると
藤ヶ谷さんがいた




なんか、すごいほっとしたら、
涙が出そうになる




藤「急に、いなくなるなよ(笑)
どした？足痛くしたの？」



痛くて、抑えてた足を
見てる藤ヶ谷さん



私「転んだ」



藤「見せて」

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