そして、あなたに……

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知り合いに紹介してもらって、
早、5年



某テレビ局でADをしている私
片桐A






「片桐〜！
懸賞用にハガキ10万円分買ってきて」




私「え？10万円分！？！？」




上司に言われ、買い出しはしょっちゅう




私「持てない」



「持てる持てる(笑)打ち合わせで使うから
B3会議室に持ってきて、
急ぎね！」



私「……」




そんな急ぎなら、もっと早く言ってよ！





わたしにそんな鬼の用事を押しつけてくる
上司佐藤さんは、わたしのお兄ちゃん的存在




入社当時から、よく面倒みてくれているし、
めちゃめちゃ仕事できる人だから
尊敬してる……が、怒ると怖い




わたしの天敵(笑)





「Aさん、どこ行くんですか〜？」



私「郵便局〜」



「一緒に行きましょうか？」



私「あ、ほんと？」




この子は後から入ってきた、ひとつ年下の
長谷川あみちゃん



私より少し背が高くて、美人さん



女の私から見ても、羨ましいくらい……



モデルさんとかにでもなれば良かったのに




私「助かる〜、行こ行こ！」




バコッ！




私「いったーっ！！」




振り返ると、佐藤さん




佐「ひとりで行けるだろ！
長谷川は、打ち合わせ用に、お茶の準備」



あ「あ、は〜い」



私「……行ってきます」




お金を預り、買い出しに行こうと
上着を羽織る




あ「Aさん、キスマイ来ますよ！
すっごい楽しみ！」



私「キスマイ？」



あ「知らないんですか？今日は
『10万円でできるかな』の打ち合わせです」



私「あ、そうなんだ」




なるほど……



だから、10万円分か




まぁ、誰が来ようと、わたしには関係ない



担当の番組ではないし……






……




何故ここに座らせられてるのだろうか……




打ち合わせが始まった会議室




目の前には、ずらりとイケメンが揃い




佐「今日から、こちらのスタッフに
加わります片桐です、宜しくお願いします」



私「え？」




上司佐藤さんから、紹介される





聞いてない、



まったく聞いてないよ、佐藤さん！




北「よろしくね〜」



私「は、はい！宜しくお願いします」




目の前の、キラキラしたアイドルに
挨拶され、動揺する

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