Stand by me 〜after story〜4

＊128 ページ8

.



「……Aさん、な、なんか
怪しい人が、こっち見てるんですけど」



私「え？」




病院の受付に座ってると、隣りに
座ってる子が怖がってる



ふと顔をあげると、サングラスをかけた
怪しく小さな人影



間違えなく、みっくんだ……




バチっと目が合うと、



こっちに歩いてくる




受付のカウンターまで歩いてくると、




北「顔、かせや」




わたしに言う、みっくん




……ヤクザか(笑)




私「今、仕事中」



北「んなもん、わかってるわ！
仕事より大事な話しがあんだよ」




「Aさん、どうぞ！行ってください」




受付の子が、気を利かせてくれる




私「中庭のベンチでいい？」




他の人にバレたら、騒ぎになっちゃうから、
人気のない場所を指定する




北「ん」




スタスタと歩いてく、みっくん




上着を羽織って、指定した場所へ
行くと、タバコを吸って待ってた




北「久しぶり」




さっきは無表情で、怒ってるのかと思ったけど、
サングラスを外して、ニッコリ笑う
みっくんに、ほっとした




私「久しぶり(笑)」



北「元気そうで、安心したわ」



私「うん、元気だよ」



北「……あいつは、元気じゃねーよ」



私「……」




みっくんがいう、あいつは
聞かなくても、誰だかわかる




北「A、頼むから、帰ってこい」




みっくんが来た時点で、そんな事を
言われるのは、わかってた




ブンブン首を振る




北「なんで？」




首を振る




北「言えねーの？」




私「言ったって、変わらないから」




北「好きなんだろ？今でも」




私「……好きじゃない」




北「俺にまで嘘つくなよ、わかるよ
顔見れば」




私「……大好きだよ、でも……わたしじゃない」




北「なにが？」




私「太輔を、幸せにしてあげれるのは、
わたしじゃないの」




北「なんでだよ！
おまえしかいないだろうが！」




みっくんが、本気で怒ってるのが
伝わってきて、涙が出てくる




北「見てらんねーんだよ、
あいつが平気なふりして笑ってんのが、
メンバー全員、胸が痛いんだよ、
あいつさ、コンサートのリハでどうしても
歌えない曲があんの、わかる？」




首を振る




北「HOME」




聞いた瞬間、更に涙が溢れる

＊129→←＊127

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す