Stand by me 5

198〜Fside〜 ページ37

出番が終わって
楽屋で帰り支度してると
大倉くんが慌てて入ってくる




大「藤ヶ谷くん、Aちゃんが
連れてかれてもうた！」



藤「え？」




どういう事？




北「誰に？」



大「元カレや！
ヨコが見ててん、部屋に連れ込まれてんの」



藤「どこの部屋かわかる？」



急いで大倉くんと、その部屋に向かう



ドアを開けようと、ドアノブを回すと
鍵がかかってる



大倉くんと顔を見合わせる



大「ドア壊すか？」



藤「いや……」



俺はドアをノックする



シーン



藤「ほんとにここ？」



大「せや」



もう一度ノックする



藤「A、いる？」



声をかけてみる




シーン




大「やっぱり、壊すか？」



コンコンッ！



出てこい！





ガチャ！


やっと少しドアが開く



顔を覗かせたのは、例の元彼



胸ぐらを掴みそうになったけど
なんとか保つ



Aを見れば、泣きじゃくってるし、



顔みれば、相当嫌だったってわかる



俺にしがみついてる手は震えてるし



これ以上、ここに居させたくない




大倉くんに連れ出してもらって、
彼と話しをする




藤「Aに、何した？」



翔「何もしてませんよ、ただ話しを
していただけです」



藤「泣いてたけど？」



翔「僕は、Aの事、幸せにできるって
話しをしていただけです。
別れた原因は、僕にあったので、
誤りたかったんです。
Aとやり直したいと思ってます。
あなた達みたいなアイドルが
Aを幸せにできるはずがない。
結婚もできなければ、外で会う事も
できない。
それでAは、幸せって言えますか？
だから、僕のもとにもどってくるように
説得してました」




藤「Aの答えは？」



翔「関係ないって言われました」



藤「そのとおりだね」

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