幼少期7（揺りかご） ページ7
「9代目！！ご無事ですか！？遅くなって申し訳ありません！！！」
「美保さんか。すまない…このザマだ。
君が来てくれて助かったよ。」
「………本当に、よろしいのですか？」
「…ああ、頼む。」
9代目が目を瞑って言う。
「テメェは…ハッ、笑かすなよ老いぼれェ！よりにもよってこんな雑魚女が救援とはな！こんな雑魚1人増えたところで、死に損ないの老いぼれでは到底勝ち目はねぇ。俺はオマエと違って女子供でも容赦しねぇ。安心しろ、オマエを殺った後にあの女もすぐに後を追わせてやるゼェ！！」
ザンザスは身体からこれでもかと憤怒の炎を吹き出し、9代目へと向かう。
9代目は哀しげな顔で呟く。
「ザンザス、なぜだ…なぜお前は…」
(ジジィの死ぬ気の炎が消えていく。もう炎も出しきり諦めたか。
老いぼれぇ、今楽にしてやるぜ！)
さらに憤怒の炎を強めた瞬間、全身に纏っていた憤怒の炎が凍りつき始める。
(なんだこれは！！
あの老いぼれにはこんな力、微塵も残ってなかったはずだ！
あの女が何かしやがったのか！！)
見ると、あの女からはおびただしい量の白く澄んだ炎が吹き出していた。そしてその炎は9代目へと吸い込まれるように伸びている。
(何なんだあの炎は…見たこともねぇ…聞いたこともねぇ。
あの女はジジィの守護者でもない、ましてやボンゴレファミリーでもない、CEDEFって雑魚機関から派遣された、組織の監視役も兼ねたジジィの護衛のはずだ。
何者だテメェ！！！)
氷漬けになる最中、ふとあの女の娘と握手を交わした時のことを思い出す。
(あの時感じた違和感。
あの餓鬼に感じた得体の知れない力は、勘違いなんかじゃなかったのか。
この女も、あの餓鬼も、俺にはない何かとんでもない力を隠し持っていたのか。
それを、全て、分かった上で、これまで老いぼれ達は隠し通していたというのか。)
こうして俺は氷漬けになった。
長い時を経てこの氷が溶かされることなど、知る由もない。
長い長い眠りの中、あの女とあの餓鬼の持つ未知な力にただただ想いを馳せていた。
…深い憎しみとともに。
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さす - いやいや!わたぬきさんには、自分のペースで、自分が満足する物を書いてもらえれば、、私も満足(?)です！! (2020年7月28日 0時) (
レス) id: 99861cccf4 (このIDを非表示/違反報告)
わたぬき あめ(プロフ) - さすさん» うわぁぁぁ！！コメントありがとうございます！楽しんでいただけているようでとっても嬉しいです！ちょっと展開に迷って更新が遅くなっちゃいました…また頑張って更新していきますね！ (2020年7月27日 13時) (レス) id: 048cf81317 (このIDを非表示/違反報告)
さす - いつも見させてもらってます!とてもおもしろです!最新楽しみにしています頑張ってください！ (2020年7月27日 7時) (レス) id: 99861cccf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたぬき あめ | 作成日時：2020年7月1日 4時
