黒曜編8 ページ39
『それで…私はなぜここで寝てたんでしょうか？
ここは一体どこなんですか？
あ、雲雀さんはなぜここに？』
Aは、隣に座る雲雀に疑問をぶつけた。
雲雀は、部屋の隙間から迷い込んできた小鳥と戯れながらAに返答していく。
「……君、一体いつから寝てたの」
『えっと……
そうだ…思い出してきた…
フゥ太を探してて…
了平さんが倒れてるのを見つけて…
他校生2人に襲われる風紀委員の人を見つけて…
思わず助太刀して、逃げてる途中で…
身体に力が入らなくなって…
そこから記憶がない。
あ！そうだ！敵の使ってた針になんか薬が仕込まれてたんですよ！
確かここら辺に針をかすめてて…
…あれ？…なんで？
さっき雲雀さんの傷と一緒に治ったのかな…』
傷を受けたはずの腕を見ても、傷口が見つからずAは首をかしげる。
「君…連れ去られた時から今までずっと寝てたの？」
『……みたいです。』
「そう…」
(僕を庇ってた時の記憶はないんだね。)
「…もう一晩たってるよ。僕がこの建物に来たのは夜中だった。
ここは黒曜ランドっていう潰れたレジャー施設。
敵の根城だよ。」
『敵って一体……』
「敵は黒曜中の不良のリーダー、六道骸。
最近帰国子女として転入したばかりらしいけど。」
『六道…骸…』
「心当たりない？」
『うーん…聞いたことない名前ですね。』
「……ほんと油断も隙も無い。」
雲雀はAに聞こえぬ程の小さな声で呟く。
『では、私はずっとこの部屋で寝てたってことですか？』
「いや、君は違う部屋で寝てたよ。
多分ずっと六道骸の傍に置かれてたんじゃないの。
僕がこの部屋に来たときは僕一人だった。
寝て起きたらこの紙が僕の隣に置かれてて、君が隅で寝てた。」
『そうだ、このランキング…
きっとフゥ太がこの紙を置きに来てくれたんだ。
フゥ太もここに捕まってるのかな…』
「フゥ太って誰なの？」
『うちに…というか沢田家に居候してるかわいい男の子なんですけど、昨日家に帰ってこなくて…それでつー君と手分けして探してたんです。
そうと分かったからには、こうしちゃいられません。
ここから出ましょう、雲雀さん！』
「もう説明はいいの？」
『はい。充分です。
雲雀さん、いつもありがとうございます。』
そう言って向けられたAの笑顔に胸がキュンとする雲雀であった。
(…キュンって何…ああ…肋骨が折れてるのか。)
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さす - いやいや!わたぬきさんには、自分のペースで、自分が満足する物を書いてもらえれば、、私も満足(?)です！! (2020年7月28日 0時) (
レス) id: 99861cccf4 (このIDを非表示/違反報告)
わたぬき あめ(プロフ) - さすさん» うわぁぁぁ！！コメントありがとうございます！楽しんでいただけているようでとっても嬉しいです！ちょっと展開に迷って更新が遅くなっちゃいました…また頑張って更新していきますね！ (2020年7月27日 13時) (レス) id: 048cf81317 (このIDを非表示/違反報告)
さす - いつも見させてもらってます!とてもおもしろです!最新楽しみにしています頑張ってください！ (2020年7月27日 7時) (レス) id: 99861cccf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたぬき あめ | 作成日時：2020年7月1日 4時
