名探偵さん事件です、銃の用意は出来ましたか? ページ17
『依頼が入りました。』
江「君は相変わらずつまらないのを選んで来るね。…ホラ、行くよ行くよ。」
『わかりました』
♢♧♢♧♢♧♢♧♢♧♢♧
与「…………これは、話す必要があるねェ。」
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江「犯人は、君だ。」
その日、珍しく乱歩は最近Aに任せ切りにしてた推理をした。
気が向いたと解釈するのが妥当だろう。
もしくは…。
『江戸川さん、見事な腕前で。』
江「…///
そ、そうに決まってるでしょ…!」
褒められて照れ臭そうな顔をする。
次の瞬間には元に戻っていたが。
別にAはなんとも云わなかったし、なんとも思わなかった。
ほんわか静かな空気が流れていたのは、ものの数瞬間であった。
ジャキッ
銃を構える音。
前を見やると先程乱歩に犯人として、当てられた人物だった。
「この野郎ッお、お前さえいなければ、これは不可能犯罪だった筈なのに、クソッ!
死んでしまえ!!」
その時。
『異能力【人間人形時代】』
犯人の躰が操作される。
手に持っていた銃を落とし、躰が地面に押さえつけられる。
数人の警官が駆け寄り、大丈夫ですか、お怪我はないですか、と声を掛けられた。
『大丈夫です。まずその犯人を。』
乱歩は、見逃さなかった。
彼女が異能を使う時、ほんの少し、躊躇した
ことを。
____________
帰り道。
あの日のように夕日が二人を照らした。
江「ねェ、僕さ、君の異能嫌いだ」
『なんでです』
江「僕は自由じゃないのは嫌いだ。
つまるところ君の、躰の自由を奪う能力も好きじゃない。」
いつもは何かしら返してくれるAが何も云わない。
乱歩がAに目をやると、冷たい冷や汗がすうっと彼女の頬を伝っていた。
気まずくなって、乱歩はAの顔をまともに見れなくなった。
江「ふん…」
そっぽを向いて、けりをつけた。
その日、乱歩はAと一切喋ることが出来なかった。
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マルフォイ - まず、ページを開けて下さったことにありがとうございます。これからも頑張っていくつもりなので、何卒最後までお付き合いください!! (2019年7月5日 22時) (レス) id: b79a2a39e4 (このIDを非表示/違反報告)
魔乃 - さっすがですね!とてもよかったです!更新お願いします!応援しています! (2019年7月4日 23時) (レス) id: 42385bad72 (このIDを非表示/違反報告)
マルフォイ - ありがとうございます!今度からの更新は「運命論者の或る否劇 其の一」で更新を続けていくつもりなので、そちらの方も宜しくお願いします! (2019年6月5日 22時) (レス) id: bae9fea7d4 (このIDを非表示/違反報告)
カゲロウ(白ヰ迷ヰ戌)(プロフ) - 好きです!(唐突)面白かったです!更新頑張ってください! (2019年6月1日 16時) (レス) id: 26ee7c4c14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:丸ノ内マルフォイ | 作成日時:2019年5月30日 23時