23話▽その実の名は ページ25
とある日の午後休憩。
私はギャサリンと、優雅なアフターヌーンティーの時を過ごしていた。
「それにしても、結局あなたが食べたのって何の
彼女からの問いかけに、口の中のマドレーヌを咀嚼しながら考える。
実はこの前の外出の後、私は自室に置いてある"悪魔の実大図鑑"を調べてみたのだ。
これはソラに憧れた幼き私が、親に誕生日プレゼントとして強請った物であった。
しかし……どのページを捲っても、私の能力に該当するようなものはナシ。
『図鑑にも、それらしいのが載ってなかったんだよね』
「へぇ。新種の実だったのかしら」
そういうことかなぁ。
温かい紅茶を啜って、ほっと一息つく。
「ねぇ、ってことは……
Aが決めて良いんじゃない？」
『？』
「その悪魔の実の
……
(……そうか！？)
わ、私が発見したってことじゃん！？
それってつまり、私が決めちゃって良い……ってことになるのかな！？
『ど、ど、どうしよう！
もしかしたら図鑑に載るかもしれないってことだよね！？
後世に語り継がれるかもしれないよね！？』
「それはちょっと大袈裟な気が……」
『う、うわーッ！
これは慎重に決めないと！』
直前まで味わっていた紅茶やお菓子の味を忘れてしまうほどまでに私はヒートアップしていた。
そんな興奮気味な私の耳には、ギャサリンの呆れ声が届いているはずもなく。
「まぁちょっと落ち着きなさいって。
名づけるにしても、改めて能力をおさらいする必要があるわ」
現時点で分かっている私の能力。
1つ！能力は死んだら発動する。
死因は何でも良いらしい。経験上。
毎回痛い思いをしなきゃなのが辛いけど……
2つ！全く違う私になる。
服の色も変わるし、性格もヒーローっぽくなってる……気がする！
死ぬ前に負った傷も回復するのだ。
3つ！とにかく強くなる。
私自身は無意識なんだけど、六式？を使えるみたい。
まぁ逆に制約もあって、例えば10分しか使えないとか。
時間を過ぎれば力が抜けたように動けなくなる。
……つまり私の能力って、
1度死ぬことで
六式が使えるのは、
『……決めたッ』
「え？」
『──"リボリボの実"なんてどうかな！？』
それって、なんかカッコ良くない……！？
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なめこ(プロフ) - I r°さん» ありがとうございます！これからも自分のペースで更新頑張らせていただきます！ (2020年12月6日 10時) (
レス) id: 64cb88d55b (このIDを非表示/違反報告)
I r°(プロフ) - すごく好きです！これからも頑張ってください！！ (2020年12月5日 15時) (レス) id: e50f3d6e93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なめこ | 作成日時：2020年11月12日 21時
