目黒のトリコ (ページ37)

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36コマ目ページ37

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｢え｣

2年間仲良くしてきて、私たち3人はなんとなく恋バナをしてこなかった。

なんでかは分からないけど、私たち3人の口からそういう話が出てこなかったのだ。

｢なんで？｣

私は目黒が好きだから、そんなことありえないよ

なんて、口が裂けても言えない

｢、、、いや、さ、康二って優しいじゃん。面白いし、、、かっこいいし可愛いし、口もかたいなら尚更いい男じゃん。料理もできて、歌もダンスも出来るんでしょ？｣

｢え、歌とダンスは見たことない｣

｢え？ガチ？こいつえぐいよ。覚えるのにめっちゃ時間かかるけど、その分なんかスゲエ｣

幼なじみのはずなのに、知らない1面があった。

その時点で少し動揺する。

｢そうなんだ。うーん、でも康二はなんていうか、恋人っていうよりもっと近い家族みたいな存在なの｣

｢家族？？｣

｢そ！私と康二って幼なじみでしょ？私小学生低学年まで大阪にいたの。んでその時のお隣さんが康二、向井家だったのね｣

｢幼なじみ系の話初めて聞くわ。うん、それで？｣

｢それで、すっごい仲良かったんだけど、私が東京に引っ越すってなって離れちゃって｣

私と康二の話をしている時、やけに真剣に聞き入る目黒がそこにいた。