【5部】ロキとレクイエム【ジョジョの奇妙な冒険】 (ページ22)

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無線③ ページ22

「悪い話じゃあない、金の手がかりが断たれた今、貴方のいうたかだか女(・・・・・)を、一人尋問するのに何をそんなに恐れる必要がある？私を尋問すれば、少しは金の在り処の手がかりが得られたりして。ねえ？サーレーさん」

『……』

ズッケェロは、うまく流れをこちらへ持ってこれた事にホッとしているようだった。

『………おまえが、カネの隠し場所を知っているという証拠は？』

「じゃあブチャラティも同行させます？」

『……』

これ以上なく、彼を追い詰める。彼自身の塞いだ逃げ道も全て使い、私は彼を誘導する

「なんなら今からあなたをバラしに行ってもいい。……ただ、私のスタンドから逃れられると思うなよ。私はここ(情報部)へスカウトされてから、ほんの一年足らずで情報部トップの座を手に入れた。これがどういうことだか、お前には理解できる筈だと信じたいものだが…」

私がしているのはあくまで勧誘だ。しかし主導権を渡すという事ではない。今後の活動で、彼が我々の邪魔となり得るのなら、そういう事(・・・・・)にせざるを得ないが…しかし、今私の提案を彼が乗らないからといってじゃあ死ね、などと一蹴するわけではない。だが舐められない為にも、牽制の意味合いも込めて結構ベタだがこうやって脅しを掛けているのである

『……ズッケェロは殺されるのか？』

「とんでもない。彼は私の部下です。殺すなんて真似は間違ってもしませんよ」

『………』

サーレーは酷く悩んでいるようだった。私やズッケェロが言っていることが本当なら、それはとても魅力のある話だろうし、このまま一人で意地を張って痛い目見るより断然メリットがある。

しかし、そんなうまい話を簡単に信じるようなら、ギャングという立場上彼はとっくに死んでいるだろうし、その用心深い性格がそうさせないでいる為、彼はこうして悩んでいるのである。

「とにかく、ズッケェロも連れて行きますから。お望みならブチャラティもね」

そして数秒ののち、サーレーはようやく決めたようだった

『ズッケェロと2人で来い。落ち合い場所はオレが決める。行き先を教えろ、高速艇で先回りして待機する。もし誰か他の仲間を連れてくるようなマネしたり、オレを嵌めようとしてるって事が分かったらその時点でこの話はナシだ』

よしッ！一先ずここまで持ってこれた！

私はそのまま彼へ目的地を伝える

残りの30分、ゆっくりと進むことにしよう