【5部】ロキとレクイエム【ジョジョの奇妙な冒険】 (ページ3)

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ファーストコンタクト① ページ3

「いらっしゃいませ、お一人様でございますか？」

入店すると、即座に待機していた従業員が私へ声をかける。ブチャラティ達と入れ違いになっていない事を祈りながら従業員に答える

「いえ、知人が先に来ているはずです。ブチャラティさんはどちらに？」

「ああ、ブチャラティさまの……こちらへどうぞ、ご案内いたします」

レストランの従業員は私を奥の個室へと案内した

「ブチャラティ様とお連れ様はこちらのお部屋でお食事なさってます。何かあればお声掛けください…」

「ありがとう」

コンコンコン、と3回ほどドアをノックする。4回にするとおそらくミスタに嫌われる

中から待て、しっ、と言った声が聞こえ、恐る恐るドアの外の様子を伺う気配もした。

黙ったままでいると中から顔を覗かせたのはミスタだった。3回にしなくて正解だったらしい

「何？アンタ、ウエイトレス？もう注文なら間に合ってるぜ」

ウエイトレスじゃないことなど格好を見れば分かるはずだが、あくまでミスタは関わり合いを避けるように言葉を選んでいるようだ

「失礼、実は幹部ポルポ氏から命を受け、ブチャラティさんへ用があって来ました。情報管理チームの者です」

そう言って上着をめくり、シャツに付けてあるバッヂを見せると、警戒しながらもミスタは中へ通してくれた。

先ほどまでドア越しでも聞こえていた話し声が嘘のようにシンとしている。ブチャラティはこちらへ視線をやると、何の用だ、と一言私に問いかけた

「ブチャラティさんですね。今日貴方のチームに新しく入団された方がいらっしゃてっるとか」

「ああ、そうだが…」

ブチャラティは一度だけちらりとジョルノの方へ目を向ける。表情には出ていないが、内心少し焦っているのだろう。大方、なぜ情報部の人間が？まさかジョルノの正体がバレた？とか考えているのだろう

「ジョルノ・ジョバァーナさん。最近、敵対する組織の人間が組織内にスパイとして潜り込み、いろいろ探っていると言う噂がありましてね……ポルポ氏はブチャラティさんを信頼していますが、用心に越したことはないと、私に貴方の素性を調べるよう命令を下したのです」

もっともらしい、納得できる理由をそれっぽく並べ、とりあえず仕事を済ませようと私は言葉を投げた

それに一応仕事だ、形だけでもやらなくては

私が彼らの危険とならないということをいち早く証明したい