【5部】ロキとレクイエム【ジョジョの奇妙な冒険】 (ページ20)

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無線ページ20

「……」

皆が見守る中、ズッケェロは未だネアポリスから連絡を待っているであろうサーレーに無線を送る手配をしていた

ズッケェロはゴクリ、と唾を飲み込む。どうすればいいのか迷っているようだった。私は「話しはじめは自然でいい、自分の状況を率直に伝えればいいさ」。と、ズッケェロの背中を押した

サーレーの能力を考えると、やはり彼も絶対に仲間にしておきたい。彼とのつながりを持つためにはズッケェロだけが頼りだ。探せないことはないが、完全に今から逃げられたら面倒すぎる。

彼も仲間になるのなら、ズッケェロと同様の立場を用意すると約束し、ズッケェロへ彼を説得してもらうように話はつけた

「頼むぞ……」

ヂッ、

無線にサーレーが反応した！

『ズッケェロ！場所は聞き出せたのか？本当にカネはあるんだろうな？』

サーレーが訝しげにズッケェロへ聞き出す。ズッケェロはまだ口籠ったまま、喋り出せないでいる

「そ、それがよォ……オレ、捕まっちまった…ハハ……」

『は？何？何だとおまえ……ッ！そこに敵がいるのか！？オレを売るってのか！？』

サーレーは酷く慌てたようにズッケェロへ問い詰める。無線を切ると言う手も考えたようで、ズッケェロは慌ててそれを止めた

「お、落ち着けよ……捕まったのはオレのヘマだぜ…責任は自分でとる……おめえを売ったりはしねえよ。実はな…オレはその捕まっちまった敵の下につくことに決めたんだぜ…。100億リラ全部は諦めたが、その人についていけば楽だし、安全だしよ…分け前だって貰える。それなりのポストも用意すると約束してくれたんだよ……おめえももしこっちに来るならオレと一緒の条件だと、おめえを「説得」するようにその人から言われている……」

『……』

サーレーは黙ったままズッケェロの話を聞いている

「オレはよォ、もうこの人についていくと決めた。オレから始めておめえを巻き込んだのは悪ィと思ってるぜ…だからもしおめえがオレらの方へついてこねえって言うんなら、オレはおめえの事は何も喋らねーし、おめえが不利になるような行動は一切しねえ。今後一切会うこともねー。おめーへのケジメはつける」

ズッケェロは静かに言い切った。私はそれでいい、と彼にうなづく。これでズッケェロが本気だと言うことが伝わればいいのだが＿＿

『……フッ、クク……ハハハ…！おめえ、「説得」だと……？ハハハハハ！笑わせるなよ、ズッケェロォ……ククク…』