八百井さんリクエスト【橙紫】 ページ17
俺たちは実験台。決められた運命。
突然こんなことを言うのも戸惑うと思うが、俺たちの人生は定められている。
紫「ジェルくん、おはよう」
橙「おはよ、なあくん」
俺たちは親友。小学四年生頃からずっと一緒。
小学六年生頃あたりだっただろうか。誘 拐され、どこかに閉じ込められた。
閉じ込められたここはどうやら研究室。
俺達ももう、24歳と25歳。
でも、得体の知れぬ液体に全身浸り眠る毎日ではないのだ。
自由はある。なんなら外出も許されている。
自分から出ることは、どうも禁じられているけれど。
俺たちでなんの研究をしているかは知らない。
特に普通だと思う。たぶん。
紫「ねぇジェルくん、ポーカーしよ」
橙「ええで。今日も勝ったるわ」
紫「いや、今日は勝つよ」
紫「ジェルくんの三連勝崩してやる。俺も五連勝崩されたもんね」
橙「せめて四連くらいはさせてやw」
紫「だめだよ!」
橙「ええ〜w」
『…順調ね。』
紫「、」
橙「…」
ここの研究員さんは、俺らが遊んでいるとよく『順調』だとか『良好』だとか呟く。
なんなのかは分からないけど。
紫「…いいよジェルくん、しよ?」
橙「ぁ、うん、せやな!」
そんな中のある日のこと。
眠れなくて、なんとなくベッドから起き上がった。
冷たい廊下を歩いていると、研究員さんたちがひそひそと話をしていた。
紫「…」
『もう少しでしょう。次は水族館か何か行かせますか?』
『危機的状況を作ってみてもいいのではないでしょうか。』
…何話してんだ、あの人たち
『両想いにしなくてはならないのですから』
……昔から勘のいい俺は、なんとなく察した。
両想い?俺らを?
水族館とか、危機的状況というのは、俺とジェルくんをそういう関係にするため?
…なるほど、そういうことなのか。
そういうことだったんだ。
俺ははっきり言って、ジェルくんが好き。
それは、昔からずっと。
…もう俺から告白したら、ここから開放されるのでは?
そう考えた俺は、明日に備えてベッドに戻った。
.
紫「ジェルくん、好きだよ」
橙「……え?」
研究員さんのいない昼、俺はジェルくんに想いを告げた。
こんなにすんなり言えたのは、自信があったからだと思う。
ジェルくんもきっと、同じだという自信。
橙「…俺も好き。どしたん、急に」
紫「あのね、分かったの、俺。この研究室の、研究内容が。」
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桜の中の亀@すけふれ(プロフ) - しばいぬ。のサブ的なさん» ありがとう!! (2021年6月5日 17時) (レス) id: 2940edcd04 (このIDを非表示/違反報告)
しばいぬ。のサブ的な - 桜の中の亀@すけふれさん» あるよねそれ!!リクエスト了解!!!! (2021年6月5日 17時) (レス) id: 861ba6ed44 (このIDを非表示/違反報告)
しばいぬ。のサブ的な - みーさん» わかりみが深い!!!!!!! (2021年6月5日 17時) (レス) id: 861ba6ed44 (このIDを非表示/違反報告)
桜の中の亀@すけふれ(プロフ) - リクエストおねしゃます(?)(((←誰だよ えーとね、青紫で、足湯に魚がいる温泉入って、紫君が喘○で、青君が嫉妬するやつみたいです!!← (2021年6月5日 15時) (レス) id: 2940edcd04 (このIDを非表示/違反報告)
みー - 橙紫の紫くんツンデレ可愛いですね。天使!受けがツンデレ好きです(攻めも好きですけどね) (2021年6月5日 14時) (レス) id: e6fff1ccef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しばいぬ。@すけふれ | 作者ホームページ:なし
作成日時:2021年4月21日 21時