鳥籠の外の世界は ページ13
神威と
少し話すと意気投合した。
｢神威は第七師団の団長さんなの？凄いね！私と同じなのに｣
にこと笑う彼女に胸が鳴った。
顔が、熱い。
胸が、高鳴る。
なるほどね。
俺は、Aのことを好きになっしまったんだ
｢そんなことないよ。Aこそ、一国の姫じゃん。｣
｢私は、姫様なんて言われる資格なんてないんだよ。｣
と、言った。
無責任だと知りつつもAのことが気になったので聞いてみた。
｢なんで？｣
彼女は一瞬戸惑いの顔をせて悲しそうに微笑んで教えてくれた。
｢私の母は貴方たちと同じ種族、夜兎なの。将軍とは母が違って姫としては立場画乏しい上、母を殺めた天人に復讐をしようと泣く暇もなく剣術を鍛え、攘夷戦争にでたの。そして周りに甚大なる迷惑をかけて……｣
ほんと。迷惑な女だよ。
と、自虐的に笑う彼女の頬には涙が伝っていた。
愛おしさが体の奥底からプクプクと出てきて気づいた時には抱きしめていた。
涙を綺麗に流す、今にでも壊れそうな彼女を宝石のように、宝物のように優しくそっと抱きしめた。
｢……お母さんの殺した人が憎いよっ……！
お母さんは強くて、綺麗で優しかった。私に戦術を教えてくれた。
なのに、なんで殺されてしまったの？
呪ってやりたい。殺してやりたい！
私は、そんなことしかできないんだよっ！｣
彼女は俺の胸の中で泣いた。
胸板を叩きながら泣きじゃくる。
何も言うことなく俺は、愛おしいその他人の頭をそっと撫でた。
｢…………取り乱してすみません。｣
苦笑気味に言う彼女。
彼女には鎖がある。本当のAはこんな人じゃないと思う。
なんの根拠もないけどそう思った。
｢壊しちゃいなよ
君を縛り付ける鎖なんて壊しちゃいなよ。君が壊せないなら俺が壊すから。｣
泣きじゃくっていた彼女は戸惑いの様子がみられた。
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リム - すごく泣けました。素晴らしい作品、ありがとうございます。 (2017年8月6日 17時) (
レス) id: b9e9b101f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(* ” ) - 小説がきになります！更新頑張ってください (2017年4月7日 0時) (レス) id: 57516f0401 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たこな | 作成日時：2017年4月6日 21時
