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日向「はあ?何なんだお前」
「この間からつっかかりやがって」
日向「王様のトスってなんだ?」
月島「君、こいつがなんで王様って呼ばれてるか知らないの?」
日向「こいつが何かすげえうまいから」
「他の学校の奴らがビビッてそう呼んだとかじゃないの?」
月島「アハハッそう思ってる奴も結構いると思うけどね」
日向「あ?」
月島「でも噂じゃコート上の王様って異名」
「北川第一のやつが付けたらしいじゃん?」
「王様のチームメイトがさ」
「意味は___自己中の王様、横暴な独裁者」
「噂だけは訊いたことがあったけど」
「あの試合を見て納得いったよ」
「横暴が行き過ぎてあの決勝、ベンチに下げられてたもんね」
日向・田中「え」
月島「クイック使わないのも、あの決勝のせいでビビってるとか?」
田中「てめえさっきからうるせえんだよ」
澤村「田中」
月島「せっかくトス上げても誰も飛んでないんじゃ」
影山「ああ、そうだ」
田中「ん?」
影山「トスを上げた先に誰もいないっつうのは、心底怖えよ」
日向「でも、それ中学の話でしょ?」
「俺にはちゃんとトス上がるから別に関係ない」
「それよりどうやってお前をぶち抜くかだけが問題だ!」
『アハハッ笑』
日向は強いな・・・
日向「月島に勝って、ちゃんと部活入って」
「お前は正々堂々セッターやる」
「そんで俺にトス上げる」
「それ以外に何かあんのか?」
月島「そういういかにも純粋で真っ直ぐな感じ、イラっとする」
なんやかんやあったが試合再開。
影山はどっちに上げる?
影山「田中さん!」
日向「影山!!」
「いるぞ!」
日向はもうすでに飛んでいた。
影山は日向へトスを上げる。
日向「あっぶねえ、空振るとこだった」
「アウトだけど」
影山「お前何をいきなり」
日向「でもちゃんとボールきた!」
「中学のことなんか知らねえ」
「俺にとってはどんなトスだってありがたーいトスなんだ」
「俺は何処にだって飛ぶ」
「どんなボールだって打つ」
「だから」
「俺にトス、持ってこい」
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作者名:名稀ーなきー | 作成日時:2024年2月15日 16時