出会い 工藤新一篇 ページ36
―数日後―
『よっ…と、ほっ』
Aは工藤家の庭で、新一とサッカーをしていた。
「うおっ…オメー、マジでサッカーうまいな」
『新一もうまいよ』
2人は、リフティングやらヘディングは勿論、ボールを背中に回したり、高く上げてその間に宙返りして、落ちてきたボールを蹴り上げたり、自由自在にボールを操ってパスを出し合っていた。
「蘭や園子も、オメーくらいサッカーできたらなあ…興味でさえ、ねーからな」
『でもさ、蘭ちゃんも園子ちゃんも、すごいいい人だよね。この前の買い物のとき、2人にも、親のこと話しておいた』
「そうか。あいつら2人の話も、聞けたんだろ?」
パスをやめることなく、2人の会話は続けられる。Aは約束通り、蘭と園子と一緒に買い物に出かけた。哀れむな、という前置きがあったからか、親の話をしても、2人は変わらず明るかったのだ。
そんなお出かけから約半月。毎週日曜の午前中は、新一とのサッカーがAの習慣となりつつあった。
『蘭ちゃんは空手の達人で、お父さんが探偵なんだよね。園子ちゃんは鈴木財閥の令嬢。あ、蘭ちゃんの都大会がもうすぐってのも聞いたよ』
ポーンポーン、と軽い音を立てながら、Aがリフティングする。少し強く蹴り上げると、新一のもとへボールが渡った。
「おー、それであいつが優勝したら、トロピカルランドへ連れてかなきゃなんねーんだ」
『あー聞いた聞いた。お土産楽しみにしてるよ』
「…オメーは行かねーのか?っつか、蘭が優勝する前提かよ」
新一が笑いながら、背中へボールを回し、そのまま上へ飛ばすように後ろから蹴り上げた。
『蘭ちゃんなら優勝するでしょ。トロピカルランドは、大会のある週の日曜に行くんだよね?園子ちゃんがさ、〔蘭が工藤くんと出かけてる間に、私達は蘭へのプレゼント買いに行かない?〕って言ってたんだ』
「そーいうことか」
蘭の都大会まで、あと数日。その後のトロピカルランドで、大変な事件が起きることなど、この時2人は知る由もなかった。
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美紀 - コナン大好きです漫画とアニメと映画見るくらい大好きです更新大変だと思いますが頑張ってください応援してます (2018年11月10日 10時) (レス) id: 9b074a0665 (このIDを非表示/違反報告)
☆藤井伶菜☆(プロフ) - 高校卒業資格のところですが高橋沙羅じゃなくて高梨沙羅ですよー (2017年2月27日 6時) (レス) id: 685133b627 (このIDを非表示/違反報告)
とみ - 一瞬で気づくのすごい (2016年4月22日 11時) (レス) id: 86e9b475ac (このIDを非表示/違反報告)
PIRANIA同盟 - わぁーーーー!! マジで神小説ですっ!!!! 何度も1から読み返してます…(照/// 応援してます。 どんどん新作出してください!! (2015年10月31日 13時) (レス) id: 6a6985e085 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - ひとつだけ言わせてください!新一はお母さんのことを「お袋」じゃなくて「母さん」って言ってますよぉ。 (2015年5月7日 20時) (レス) id: e6681ad596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaka | 作成日時:2013年5月10日 15時