出会い 怪盗キッド篇 ページ7
『おぉ…来ちゃった…』
Aはキャリーバックを引きずりつつ、〔バッ〕と頭上に広がっている赤くなってきた空を見上げた。
『日本!』
――
『有希ちゃんと優作さんにメールしとかないとなあ…』
ハワイで、日本人夫婦に出会って約7ヶ月。
Aはその後、2人に夕食をご馳走になった。改めて、と自己紹介をした彼女に、夫婦も名を名乗った。
工藤優作、工藤有希子。
超がつくほどの有名推理作家と、まるで変装をするように役に入ったといわれる元大女優。
勿論、探偵であり推理マニアであるAは、工藤優作の代表作〔闇の男爵〕のファンであった。変装も得意であるため、工藤有希子のことも多少なりとも知っていたのだ。
共に食事し、たくさんのことを語ったAと工藤夫妻はとても仲がよくなった。
工藤有希子は、Aに自身のことを苗字やさん付けで呼ばないように命じた。勿論、工藤優作と区別がつかなくなるというのも理由のひとつ。
だがそれよりも。彼女は、少しでも若くありたかったのだ。結果、Aは2人を〔有希ちゃん、優作さん〕と呼称するようになった。
そして、工藤優作はAを基にしたキャラを〔闇の男爵〕の中に登場させたのである。
さらに、その新キャラはファンから高い人気を得ることができた上に、その後の〔闇の男爵〕はそのキャラが出ている話のほうがよく売れるという傾向が現れ始めたのだ。
そんなこともあってか、工藤優作はAをいたく気に入った。妻、有希子も同じくである。A自身、誰かと過ごす喜びを久しぶりに感じたのかもしれない。
Aは、工藤夫妻と一緒に旅をすることとなった。
そして今。
Aは、単身日本へと帰国していた。
『もう暗くなってきてるし…あ、例のホテルに電話しとかないと』
キャリーとは別に、肩に提げている小さめの鞄からスマホを取り出した。
『あーもしもし?中屋です。…はい、そうです。えぇ、あと15分ほどでつくと思いますので…よろしくお願いします』
外はもう薄暗く、だがAが歩いているのは駅のそばだった。そのため店も多く、Aの周りは明るく人も多い。
Aは適当なタクシーを止め、〔例のホテル〕の名を言った。タクシーの運転手は了承し、車を発進させる。
10分ちょっとで目的地に到着したAは運転手にお金を払い、ホテルを見上げた。
『…今夜のショーが楽しみね?怪盗キッドさん…』
―――
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美紀 - コナン大好きです漫画とアニメと映画見るくらい大好きです更新大変だと思いますが頑張ってください応援してます (2018年11月10日 10時) (レス) id: 9b074a0665 (このIDを非表示/違反報告)
☆藤井伶菜☆(プロフ) - 高校卒業資格のところですが高橋沙羅じゃなくて高梨沙羅ですよー (2017年2月27日 6時) (レス) id: 685133b627 (このIDを非表示/違反報告)
とみ - 一瞬で気づくのすごい (2016年4月22日 11時) (レス) id: 86e9b475ac (このIDを非表示/違反報告)
PIRANIA同盟 - わぁーーーー!! マジで神小説ですっ!!!! 何度も1から読み返してます…(照/// 応援してます。 どんどん新作出してください!! (2015年10月31日 13時) (レス) id: 6a6985e085 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - ひとつだけ言わせてください!新一はお母さんのことを「お袋」じゃなくて「母さん」って言ってますよぉ。 (2015年5月7日 20時) (レス) id: e6681ad596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaka | 作成日時:2013年5月10日 15時