１７＊人類死亡論 ページ20
私の異能は、『存在する全ての異能力を扱うことができる』能力。安吾さんから教えて貰った詳細と、探偵社の皆と特訓したことから分かったことは、沢山あった。
まず、発動する条件として、原則『誰が』『どの異能力か』というのを理解しておくことが必要らしかった。私にとっては必要であって不必要でもある情報だったとも言える。なんせファンだったのだ、大抵のキャラクターの名前と異能は把握している。
そして、『その異能者と出会っている』ことが大前提。お互い認識していなくてもそれは条件に達するが、写真や動画は無効らしい。
芥川の異能を発動した時、一瞬だけ見えたあの記憶は…矢張り、彼とは
そしてもう一つ。このチートすぎる異能の、唯一の弱点。
それは、『一度に使える異能は一つだけ』ということだ。
例えば、『国木田独歩』の『独歩吟客』を発動中に、『与謝野晶子』の『君死給勿』を発動することは出来ない。使う時はオンとオフをハッキリさせて、しっかり切り替えなければならないのだ。実はそれが難しい。
……不発の時もある。
さっき梶井を殴った時は、めちゃめちゃ焦った。『梶井基次郎』の『檸檬爆弾』から『宮沢賢治』の『雨ニモマケズ』への切り替えがあそこで出来ていなければ、私のひ弱なパンチで梶井をふっとばすことはできなかった。
｢…貴方は『死ぬ』ってことに興味があるらしいね｣
｢…そうさ。僕は学究の徒だからね。
人の死因──脳細胞の酸欠も、テロメアの摩耗も──実験室レヴェルでは単純で可逆的な反応だ。
なのに何故死は不可逆なのだ？
何故人はいずれ、必ず、死んでしまう？｣
｢ッ…そんなもの、｣
そんなもの、私が聞きたい。
だけども、不老不死を肯定してしまうと、父の決意を全て否定することになってしまう気がした。
だから、
｢…
『死』には、人それぞれの思いがあるのだ。
『死ぬこと』が、悪い事だと一概には言えないものなのだ。善い事であると、一概には言えないものなのだ。
｢──そんなことも分からないなんて、やっぱり貴方はアホだね｣
そう言って、力いっぱい梶井の左頬をぶん殴った。
どこかで、敦くんの叫び声と、爆弾の爆破音が聞こえた気がした。
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三斗(トリップ願望者)シグマ君は私の精神安定剤 - ええええええ！何でこんな此れから良い所☆みたいなとこで更新停止になるかなああああああああああ‼‼‼作者さん！Come buck‼‼‼‼‼ (2022年7月24日 12時) (
レス) @page22 id: 1595fb6da3 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - すごく面白いです！更新待っています (2021年8月5日 13時) (レス) id: bd6a8b3525 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ。(プロフ) - はじめまして！読ませて頂きました！！めちゃくちゃ面白いです！主人公ちゃんチート過ぎますね笑 好きです！これからも更新頑張って下さいっ！！楽しみにしています！！ (2019年9月1日 15時) (レス) id: fb79d568bf (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - 面白いっ！素敵な作品をありがとうございます。これからも更新頑張って下さい！応援しています。 (2019年8月21日 16時) (レス) id: 2ac506ad59 (このIDを非表示/違反報告)
斑杏(プロフ) - 音奏さん» す、素晴らしいですか！ありがとうございます…！更新頑張ります！コメントありがとうございました！ (2019年5月4日 22時) (レス) id: 757faf627b (このIDを非表示/違反報告)
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