56話 ページ17
「お前は伏黒?それとも禪院?」
「…それはっ…」
イキナリの問いに動揺を隠せない私
…甚爾様の娘なのも事実だ
世間を欺くのに娘ということに
しておいた方が何かと得だから…
禪院にしてもそうだ
そうした方が得…
ネームバリューの点に置いて…。
一般の世界でも禪院は、
そこそこの地位を持っている
…五条には劣るがな…
「…質問の意図が分かりません…」
甚「…ならこう言った方が良いか?
お前は俺のモンか?それとも…
禪院家…直哉のモンか?」
「私は…
私は甚爾様のモノです…
外の世界を教えて下さったお方
私に武術を教えて下さったお方
私自身を見て下さったお方は
甚爾様を置いて他にはおりません」
甚「ならよぉ…」
甚爾様は私の胸ぐらを荒々しく掴んだ
甚「何で他の奴にヘラヘラしてんだよ?!
お前は俺だけ見てりゃ良いだろ?!
直哉に抱きつかれて、拒まなかったのは
何故だ?!まだ禪院という名字に未練でも
残ってんのか?!家に帰りてぇのか?!
お前も…お前も俺を置いていくのかっ…」
最後はそう弱々しく言葉を吐いた甚爾様…
「久しぶりに色んな方に会って
浮かれていました…。直哉様を
拒まなかったのは、あそこで
事を荒立てると厄介なことに
なりそうだったので…大人しく
していました…。禪院に未練も
執着もありません…。あんな家…
二度と戻りたくない…
置いて行きませんよ…置いていく
訳ないでしょう?
だって私は…
甚爾様のモノなのですから…っ…!」
104人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:nakataniayaka20 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/personal.php?t=nakataniayaka20
作成日時:2022年3月12日 6時