僕が今日も男の人たちに囲まれて過ごしているのにはワケがある。

久しぶりのコミュニケーション ページ8

神谷浩史side



貴「神谷さん、話を聞いてください！｣


「いーやーだー！｣


子供っぽく耳を塞ぐ。やってる自分でさえ、ひく。


貴「なんでそんなに私の話を聞きたくないんですか？｣


「だって･･･｣


言うべきか否か。


じっと見られて、逃れられないことを知る。


「や、辞めるって言うのなんて、聞きたくないし…｣

一瞬の沈黙


貴「辞める？って何のことですか？｣

「へっ？｣


それは俺が聞きたい･･･


「バイト、辞めるんでしょ？｣


貴「え！？それ、誰情報ですか？そ、そんなこと、言ってません！｣


「違うの！？｣


貴「よく分かりませんが、私がお話したかったのは、合同合宿のことです。私も参加すると･･･｣


俺が思っていたこととは真逆のことを言われ、頭が追いつかない。


貴「神谷さんはなんで、私が辞めるって思ったんですか？｣


「･･･この間さ、Aちゃん家に泊まらせてもらった時、その、小森様との契約書的なのを見ちゃったんだよね･･･それで。｣


貴「あ、それですか･･･｣


少し戸惑い顔のAちゃん。



貴「お断りしました。｣


「え！？そうなの？｣


俺はとんでもない勘違いをしてたんだな〜って、すごく落ち込む。



いい大人が恥ずかしい！

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