5話 心機一転の朝 ページ7
貴女 side
編入日当日の朝。
チュンチュンと鳥の鳴き声で目を覚ます。
隣には抱き枕みたいに私をホールドする五条さん。
昨日は五条さんがソファで寝るとか言い出したから、私がソファで寝るって言って結局一緒にベッド入ったんだっけ…。
なんて寝ぼけた頭で考える。
五条さんを起こさないように起き上がろうとしてモソモソ動いていたら五条さんが起きてしまった。
五条「ん、…おはよ。早起きだね」
貴女「起こしちゃいましたか、?」
五条「ううん、へーき。んんー!今日は天気がいいねえ」
伸びをしながら外を見る五条さんは「そうだ」と思いついたようにリビングへ向かった。
私も着いていくと五条さんの手には紙袋が。
五条「じゃーん!これAの制服ね。僕がオーダーしたやつだから似合うと思うよ。着ておいで!」
そう言って手渡された紙袋の中身を見ると制服らしい衣服が入っていた。
貴女「ありがとう、ございます。着てきます。」
別室に入り、包装紙を開くと黒を基調にした柔らかい生地にセーラー服を思わせるような装飾。
スカートの丈は膝上でタイト。
ニーハイにはガーターベルトが着いており、とても可愛かった。
にしても、これ、五条さんの趣味かな…?
制服を身につけ、リビングに戻る。
貴女「お待たせしました…?」
五条さんはピシッと一瞬固まったあと真顔でズカズカと歩いてきた。
え、え、なに、こわい。
ガシッと肩を捕まれると五条さんは長いため息を吐いた。
五条「んー、、可愛い…」
貴女「へ?」
五条「よし、お披露目しに行こうか」
そう言って五条さんは私の必要な備品を持って玄関に向かった。
いじちさん?の車に乗せてもらうことになっていて
ロビーから出ると黒い車が停車していた。
五条さんが近づくと運転席から幸薄そうな男性が出てきた。
伊地知「初めまして。私は補助監督の伊地知 潔高と申します。」
貴女「は、初めまして。氷崎 Aです。」
五条「自己紹介済んだ?伊地知、荷物これね。よろしく。」
伊地知「は、はい。」
言われた通りに荷物を乗せる伊地知さん。
五条さんはその様子を横目にこちらへ歩いてきた。
五条「さ、乗ろうか。」
五条さんはまるで執事のように「乗って?」と後部座席のドアを開ける。
素直に車に乗り込めばドアが閉められ、
その隣から五条さんが乗った。
しばらくして荷物を乗せ終わった伊地知さんが運転席に戻ってきて、車が出発した。
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作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=nakano12125 作成日時:2021年5月13日 1時