取り引き ページ10
シャオロンさんは目を丸くさせて、鍵の束と私の顔を交互に見つめる。
やがて、先程と同じように私を睨み付けた。
シ「……どういうつもりなん？」
『貴方をここから逃がします。そのかわり、貴方にも私の条件を飲んでもらいます』
シ「条件？」
『そう難しくない、簡単な条件ですよ。
……この国を、潰してほしいんです』
二人の間に、しばらくの沈黙が走る。
その沈黙を先に破ったのはシャオロンさんだった。
シ「……は？お前、自分で何言ってるかわかっとる？お前が忠誠を誓っている国王を、俺らに殺せって言うとるんやで？」
『意味はちゃんと理解していますよ。……でも私は、国王に忠誠なんか誓っていない』
シ「……国王を殺して、自分の一般兵ていう地位の格上げがしたいん？それは結構難しいと思うで？自分達の国王を殺すなんて、重罪や」
『取り引き、受けるんですか？受けないんですか？それとも、殺せる自信がないんですか？』
予想では、彼はすぐにこの取り引きに食いつくと思っていた。
しかし現実は思い通りには進まず、私は半端強制的に最初の選択に戻す。
シ「はぁ！？そんなことあるわけないやろ！！こんな国、簡単に潰せるわ！！」
『じゃあ受けてくれるんですか？その場合、この国のデータは全て渡しますし、私は貴方達にできる限りのことを手伝います。今貴方を助けに来ている、侵入者とも合流できるようにします。
……戦争好きの貴方達には、いい取り引きだと思いますけど？』
半信半疑の目で、彼は私を見る。
シ「……ええんか？この手錠を外したら、その条件を飲まずに俺はお前をこの場で殺すかもしれへんで？」
『それはありませんよ。奪うなら私なんかの命より、国王の命の方が貴方には利益があるでしょう？……それに、私を殺しても構いませんよ。私が信用できないなら、国を潰した後に私も殺せばいい』
シ「……イカれてんな、お前。何考えてるか全くわからんわ」
『戦争狂に言われるなんて……よっぽどイカれているんでしょうね、私も』
シャオロンさんは何度目かのため息をつく。
そして呆れるように、けれど何処か楽しそうに笑った。
シ「……わかった。乗ったるわその取り引き」
彼はそう言うと私に背を向けて、両手を縛る手錠を出した。
私は無言で彼の手錠に鍵を差し込む。
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シリウス(プロフ) - hatunefranさん» 少し調子にのってしまいました← ありがとうございます！自分ではあまり自信がないんですけどね(苦笑 (2018年12月11日 18時) (
レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
hatunefran(プロフ) - タイトルのところが絵になってる！！つか、絵上手！ (2018年12月11日 17時) (レス) id: 674bbad439 (このIDを非表示/違反報告)
hatunefran(プロフ) - シリウスさん» 気にいってくれたのなら幸いです！今度は、別の小説の方の夢主も作ろうと考えています (2018年11月24日 12時) (レス) id: 674bbad439 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - hatunefranさん» え、めっちゃ可愛い……← ありがとうございます！このような夢主ちゃんの画像が来たのは初めてなので、とても嬉しいです！ (2018年11月24日 8時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
hatunefran(プロフ) - シリウスさん» http://uranai.nosv.org/uploader/common/6/9/6/6967f861302983377b211eba080f315d.png 見れますか？ (2018年11月24日 0時) (レス) id: 674bbad439 (このIDを非表示/違反報告)
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