ゲーム大好き声優です

そう、寝室。 ページ46

中村side





あれから収録が終わり、神谷さんの家に向かおうとしていた。




田中｢あの、私愛猫が心配なので、1度帰ってもいいですか？｣


神谷｢うん、いいよー。てか、連れておいでよ」


田中｢え、いいんですか？｣


神谷｢にゃーさんも喜ぶし、いいよ｣


田中｢じゃあ、1度帰って…あ、でも私神谷さんの家分からない…」


中村｢じゃあ、俺が一緒に行くよ｣




俺が間髪入れずにそう言うと、神谷さんはとてもニヤつきだした。
…後ろの杉田も小野さんと話しながらこちらを見てニヤニヤしている。




神谷｢うんうん。そうしな！じゃ、用意して待ってるから！｣




そう言うと余計な気を使ってのことか、素早く他の3人を引っ張り出ていった。




中村｢じゃあ、行こうか」


田中｢はい！｣




外に出ると、夜桜が綺麗に咲いている。
そっか、もう春か。




田中｢桜！きれー！｣




…いや、お前の方が綺麗なんだけど。

まぁ、恥ずかしくてそんなセリフはマイク前でしか言えない。




中村｢…あぁ、そーだな」


田中｢あれ、そーいえばなんでお花見じゃなくて、家鍋なんですか？？｣


中村｢…あいつらが酒飲みたいんじゃない？｣


田中｢でも、お花見だって、飲めr…。あぁ」




途中まで言って、以前の神谷さんを思い出したのか、察したようだ。

そんな話をしながらAの家に着いた。




田中｢私バック取ってくるので、捕まえといてもらっていいですか？｣


中村｢はいよ。アルトー？」




呼ぶと、どこからか声が聞こえる。
…やっぱり返事するんだな。

もう一度呼ぶと、前回入るのを躊躇ったあの部屋から鳴き声がする。

そう、寝室。

一瞬やめとこうと思ったが、しょうがない。
だって、ほら！アルト捕まえなきゃ！

…入ろう。


ドアを開けると、小さめのベットが一つあり周りには台本が綺麗に並べられた本棚がある部屋。
しかし、ベットの上に衝撃的なものが置いてある。

洗濯物なのか、はたまた脱ぎっぱなしなのか俺には分からない。

見なかったフリをしてアルト探しを続けた。




中村｢アルトー？｣




近くで声が聞こえたが、手を出せなかった。

アルトがいたのはその、ベットの上に置かれた下着類の中。

触った瞬間、独房行きな気がした。




中村｢…羨ましいな｣




と一人で冗談を言いながら、やっと足元まで来たアルトを抱き上げ振り返ると、慌てたAが息を切らしドアの前に立った。




田中｢み、見ました？｣

…嫌かも。→←鍋を食べよう！

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