ゲーム大好き声優です

あの夜みたいにさ ページ44

中村side





エンカウントの収録から１ヶ月くらい。

あのアニメの人気からか、Aは大人気声優となった。
…まぁ、俺ほどではないが。

それは置いといて、あいつが人気になることはいい。嬉しいことだ。


…ただあいつが忙し過ぎて、ゲームも誘えないし、まず会えない！
それが一番問題だった。


俺からどっか誘うか？
いや、なんか必死みたいで嫌だ。


と考えまくり、結局会えない約１ヶ月だった。

今日は久しぶりに収録現場が同じ、久しぶりに会える。
こんなに楽しみなことは久々だ。




中村｢おはようございます」




荒ぶるテンションを押さえ込み、いつもの感じで現場入りする。
すると、すでにキャストは全員揃っていて、よく見る奴らに囲まれ真ん中にAの頭が少し見えた気がした。




小野｢Aちゃーん。会いたかったよー！｣


杉田｢お前も売れっ子だな！！｣


神谷｢僕は絶対人気になると思ってたけどね」


安元｢あんたら田中を囲んで話すのやめなさいよ笑｣


中村｢ほんと、いじめられてる様に見えるよ｣




カバンを置き、囲み込むように話している杉田と小野さんをどかしながら中心にいたAをのぞき込んだ。




田中｢中村さん！お久しぶりです！｣




久しぶりのA。
めっちゃ可愛いじゃねぇか。

だが、約1ヶ月も会えなかったからか、俺は少し意地悪になったらしい。




中村｢あれ、あの夜みたいに悠一さんって呼んでくれないの？｣




そう悪い顔をしながらAに言うと、横から多数の殺気を感じる。




神谷｢中村！お前！あの夜ってなんだ！｣


小野｢悠一さんってなんだ！！｣


杉田｢聞いてない！｣


安元｢聞いてないぞー」




ほんとうるせぇ。
煽るためにわざわざこいつらの前で言ったが、ミスだったな。




中村「うっさいうっさい」




と耳を抑えながら、Aの方を見ると、少し涙目で顔を赤くしていた。

鍋を食べよう！→←逆ですよ！

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