ゲーム大好き声優です

とっておきっていうテイ ページ38

中村side





中村｢はい、最後のゲームはこちら…スト4です」


杉田｢あれ、なんか最近やったな」


田中｢私たちがこないだ杉田さんの家でゲームした時やりましたね」


中村｢エンカウントスタッフのタイミングよ、ほんとに」




グチグチ文句を言いながらも、やっぱりセッティングをし、ゲームを始める、おじさん2人。

キャラ選択を始める。




中村｢じゃあ、俺はケン使おうかな。杉田は？｣


杉田｢ザンギエフ


中村｢ガチじゃねぇか笑」


杉田「気を抜いたら負けるんだ…」




初戦はパイルドライバーがなかなか決まらない杉田に俺が圧勝した。




杉田｢…今日はどうもいかんな｣


田中｢はい、次私ですね！｣


中村｢キャラはフェイロンでしょ？…ちがうの？｣


田中｢フェイロン使っていいんですか？｣


中村｢俺は構わんよ。僕！とっておきの奴があるんで！｣




まぁ、とっておきっていう体なんだが、




田中｢とっておき？｣




田中さんが俺の言ったとっておきを不思議がったところで戦いが始まった。

最初は両者ともほぼ互角。
だが、後半になると田中さんのフェイロンの方が体力が減らなくなってきた。




田中｢後ちょっと削れば…！｣


中村｢嫌だー！俺の声に負けるのはやだー！｣


田中｢おらぁー！｣


中村｢俺をこれ以上…やめてよ！A！！」


田中｢…へ？｣




これが俺のとっておき。名前呼び。
杉田と俺との違い。慣れた実感。

まぁ、自分の自己満足なんでどうせ田中さんには反応されないだろう。

「せっかく憧れの俺の名前呼びもっと喜べよ！」とか「先輩ボコるんじゃねぇ！！」みたいなツッコミを数パターン用意した矢先、フェイロンが1歩も動かなくなった。

必死でゲーム画面しか見れない俺には謎だったが、このチャンスにフルゲージの昇龍拳を叩き込んだ。




中村｢やった勝ったぁー！｣




とテレビ用の反応をしても何も喋らない田中さん。
変に思い田中さんを見ると、真っ赤な顔で俺を見ていた。




中村｢え？」


田中｢い、今な…んて…？｣


中村｢…Aって憧れの俺が呼んだら手加減するかなぁ…って笑」




あれ、思っていた感じと違うぞ。

というか、これはどうゆう反応なんだよ！
わからん！




中村｢ごめん、嫌だった？｣


主｢違う！あの…ずるいです！このタイミングで名前呼ぶなら…日頃から呼んでくださいよ！！」




ん…？なんかおかしくないか…？

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