君のそばで【呪術廻戦】

第43話 ページ44

〜野薔薇side〜



Aが反転術式の特訓を始めてからしばらくの間

私と伏黒は頑張ってるの邪魔しないようにと見守ってたけど

Aってば教室で会う度に反転術式のことで頭抱えてるし

ぼーっとしてるからちょくちょくケガしてんのよね

よく考えたら授業と任務､その他にも体術強化もあって３足どころか4足のわらじ履いてんじゃないあの子

まぁ元々私達の中では近接で動ける方だったけど『まだまだ』って言って

焦りからか日に日に顔がけわしくなっていってる

ホントに手がかかる同期ね､しょうがないからこの野薔薇様が息抜きに付き合ってあげますか

確か今週末は私もあの子も任務入ってなかったわよね


「決まりね､私とAの行きたいとこ全部回るわよ！」

「うん！楽しみにしてるね」

いつも真希さんか虎杖と伏黒がいたしAと完全2人で出かける機会ってあんまりなかったのよね
(真希さんと2人きりはよくあるけど)

つまりこれは実質『デート』ね


その後､Aが少し席を外すのと入れ替わるようにしてとある人物が教室に入ってきた

ちょうどいいわ､コイツに自慢してやろっと

「伏黒､Aと私今週末デートすることになったから」

「は？デート？」

案の定伏黒は困惑した顔を見せる

「そ、デート､今週末は体術の特訓は無いでしょ？だから息抜きにAと出かけることにしたの」

「無いっつーか自主練だけどな」

「実質無いってことでしょ､細かい男ね､そんな態度ならAの写真見せねーぞ」

はーやだやだ

真希さんは『今週末は2年いねぇし特訓はナシな､自主練したきゃしててもいいけど』

って言ってくれたのにコイツ(伏黒)はいちいち揚げ足とるんだから

せっかくAと出かけるんだから写真いっぱい撮ってコイツにもちょっとくらい見せてやろうと思ったのに

サービスしてやる気失せたわ

だいたい私とAへの態度が違いすぎてうぜぇんだよ

「んだよそれ…(ﾎﾞｿｯ)てか見せるだけなのか」

「は？何､なんか言った？」

「いや､なんでもない」

慌てて取り繕ったって遅せぇんだよバッチリ聞こえてるっての

「下心丸出しかよ…そんなに欲しかったら『Aの写真ください野薔薇様』ぐらい言えや」

たぶんコイツは絶対言わないだろうけど

「…Aの写真､ください､釘崎…様」

マジかコイツ

「しょうがないわね…そこまで言うならデート中にベストショット送るわ」

と私達の契約が成立した所でAが戻って来た

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