第25話 ページ26
〜Noside〜
サァァァ──
虎杖悠仁。特級呪霊両面宿儺の『器』である。
AAと伏黒恵は降りしきる雨の中、宿舎で戦っているであろう彼の帰りを待っていた
A「(虎杖くん大丈夫かな…)」
それからどれほどたっただろうか
伏黒A「(…!)」
呪力の乱れを感じた。
伏黒A「(生得領域が閉じた!)」
伏黒「(特級が死んだんだ!)」
A「(あとは虎杖くんが無事に戻って来れば…!)」
2人が安堵したその時だった
伏黒A「…ハッ!」
背筋に悪寒が走った、正体は確認せずとも分かる
宿儺「残念だが奴なら戻らんぞ」
特級呪霊、両面宿儺だった
呪いの王とされるだけあって圧が凄まじく、身動きが取れない
宿儺は2人の間に立ちそれぞれの肩に手を置き囁く
「そうおびえるな」
まるで幼い子に言い聞かせるような物言いの中に含まれる圧にAは小さく悲鳴をあげた
伏黒も心做しか手が震えている
宿儺「今は機嫌が良い、少し話そう」
呪いの王によれば『器』は今まで何の縛りもなく己を利用したツケとして、代わるのに少々手こずっているらしかった。
宿儺「しかし…まぁそれも時間の問題だろう」
そう言うと宿儺は来ていた服を破り捨てた
さらに宿儺は続ける
「そこで…今俺に出来る事を考えた」
宿儺は黒々しい爪を鋭く立て胸に突き刺す
伏黒とAは息を呑む
伏黒「な…何を!?」
宿儺は大量に出血するのも厭わず体から心臓を取り出した
A「(そんな─!)」
宿儺の手の中で虎杖悠仁の心臓が脈を打つ
宿儺「小僧を人質にする」
伏黒「人質…!?」
呪霊である宿儺は心臓が無くても活動出来るが『器』である虎杖は人間である為そうはいかない
つまり今宿儺と虎杖が代わることは虎杖の死を意味するのだ
宿儺は手に持った心臓を投げ捨てる
宿儺「そしてさらに─ダメ押しだ」
おもむろに指を取り出し飲み込む
伏黒「(宿儺の指!中にいたあの特級呪霊が取り込んでいたのか)」
A「(嘘…でしょ…?いったい…どうしたら─)」
宿儺「さて…晴れて自由の身だ
もうおびえていいぞ─殺す!
特に理由はない」
宿儺はもう片方の手も爪を鋭く立て戦闘態勢に入る
伏黒ボソッ「あの時と…立場が逆転したな…
(元はと言えば俺のせいだからな…やるしかないか──)」
A「(正直2人で戦った所で宿儺にかなうとは思わないけど…何もせず殺されるのは─嫌!)」
呪術師2人もそれぞれ覚悟を決め戦闘態勢に入った
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みぃ(プロフ) - さらさん» ご覧いただきありがとうございます!楽しんで頂けてなによりです!これからもよろしくお願いします! (10月30日 6時) (レス) id: 6559ee5f93 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!このお話めっちゃ大好きです!!凄く読みやすいです!!伏黒くんのお話も少ないので書いてくれて嬉しいです!!ゆっくりで良いので、更新楽しみにしてます!! (10月30日 1時) (レス) @page39 id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 狗巻棘くんの()内のセリフは意訳です!なのでエンタメとして感覚で楽しんでいただけたらと思います! (9月20日 2時) (レス) id: 6559ee5f93 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - ご覧いただきありがとうございます!更新頻度は少なくムラがありますが、更新された際には是非楽しんでいってください! (9月10日 1時) (レス) @page30 id: 59c0e1f65d (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしています! (2022年4月29日 13時) (レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃ | 作成日時:2022年1月4日 20時