『The person I like』by,中也 ページ4
コンコン……
私「中原幹部、Aです」
深呼吸して、一息に言う。
中「入って良いぞ」
すると、低めの声が返って来た。
失礼します、と言いながら、扉を開けて中に入る。
中原幹部の部屋は、比較的片付いていて、綺麗に整頓してある。
書類も、机の隅に重ねて置いてあった。
私「中原幹部、これ、報告書と頼まれていた書類です」
中「嗚呼、早かったな。助かる」
手前はいつも仕事が早ェなァ
そう言われると、少しだけ嬉しくなった。
中「そういや手前、この間任務で怪我したって聞いたが、大丈夫なのか?」
私「あー……はい、ナイフが少しかすっただけですので、大丈夫です」
中「そうか、良かったな(笑」
私「…………はい//」
ああああああ………その笑顔反則です………!
私「え、っと………私、これで失礼しますね!この後も、任務があるので」
中「あ、嗚呼。それじゃあな、また頼む」
私「はい、それじゃ………失礼しました」
パタン…。
私「………はあ………」
聴こえない様に溜め息をつき、私は自分の部屋に戻った。
私「良かったなって………イケメンすぎますぅ………はあ………////」
嗚呼、私は本当に、幹部の事が好きなんだ。
改めて、実感した。
私「………っ!!」
パンッ
思い切り頬を叩き、気持ちを切り替える。
私「任務、行かなきゃ。頑張ろっ!」
愛用のナイフと銃を持って、部屋から出る。
・
・
私「疲れた………」
任務から帰ると、太陽はすっかり沈んで、辺りは真っ暗だった。
4月末の夜は、まだ夜風が冷たくて少し寒かった。
自分の部屋に戻って、椅子に座る。
私「はあ…………今日中に報告書終わらせて帰ろう」
そう思い、私は机に向かった。
数十分程度で書き終え、資料と一緒にまとめ、私は帰る支度をした。
部屋を出て、扉に鍵をして。
廊下を歩いていると、尾崎幹部の部下の女性たちとすれ違った。
女「あらぁ、中原幹部の所の方とこんな時間に会うなんて、奇遇ねえ」
その声は、ムカつくほど嫌味ったらしかった。
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作者名:妃薫 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakaharaty1/
作成日時:2017年3月29日 18時