Another story No.2【夢の中で〜カゲロウデイズパロ〜】After ページ25
それから私は、何度も中也が死ぬ夢を見た。
否、夢じゃない。あれは全部、現実だ。
私は何度も、中也を助けようとした。
けれど、中也は必ず、何処かで死ぬ。
何度世界が眩んでも、何度助けようとしても
全部その度、陽炎が嗤って奪い去る。
同じことを繰り返して、何十年。
もう、とっくに分かっていた筈だよ?
こんなよくある様なおとぎ話なら、結末もきっと、一つだけ。
繰り返して繰り返して、私は、あの日に行った。
一番初めの、あの夏の日―――――。
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作者名:妃薫 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakaharaty1/
作成日時:2017年3月29日 18時