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Another story No.1「逢引〜ショッピング編〜」 ページ23

私「ごめん、待った!?」






いつもの待ち合わせ場所――――小さな喫茶店の前に行くと、中也がスマホを見ながら立っていた。







今日は中也と何回目かの逢引で、ショッピングへ行く約束だった。









けど、支度に手間取ってしまって十数分くらい遅れてしまって…。






怒ってる、かな。









私「中也……御免」








中「別に構わねぇよ、時間に遅れるくらい。俺も先刻来たばっかだしな」






私「え”」








予想外の返答。



怒るどころか、笑ってるんだけど…。









中「取り敢えず行こうぜ」







私「…あ。うん」








歩き出した中也の隣に並んで、歩く私。








すると、中也は突然手を繋いだ。









私「え、ちょっ」








中「…この方が暖かいだろ?」






私「っ……うん」









今は秋の終わりごろで、もう風が冷たい時期。







気を使ってくれるのも、彼の良い所。私が好きな所だ。









ショッピングモールへ着くと、まず中也は服屋に行った。









そして、沢山可愛いような大人っぽいような服を買ってくれた。









中也が選ぶのは、全部とても素敵なのばっかりで、一寸だけ悔しかったのは秘密。









沢山買って、お昼を食べて、夜も食べて。







嗚呼、好きな人といるって、こんなに幸せで、あっという間なんだなぁ…。









夜。最後に寄ったのはアクセサリーショップ。









すると中也は、「此処で待ってろ」って言って、店に入って行った。









待つこと数分間。









出て来た中也は、小さな紙袋を手に提げていた。









私「中也、それ何?」









中「ん」









差し出された箱を受け取って開けると、入っていたのは、可愛いネックレス。









十字架で、真ん中に紅い宝石がはめ込んである。









私「これ……」









中「俺が持ってるこれと、ペアのやつなんだってよ。




買った時から変な形してんなぁとは思ってたんだがなァ










中也が持っているのは、蒼い宝石がはめ込まれた十字架のネックレス。









確かに、裏側に凹凸がある。









中「これを……」









中也は、二つの十字架を、重ね合わせた。









十字架は凹凸でぴったりとはまり、1つの十字架となっている。









中「俺の方がサファイア。手前の方がレッドダイアモンド。俺達の誕生石だ」







私「っ…」












中「任務とかで離れても、これがあれば安心だろ?」










そう言って、中也は二カッと笑った。












その時貰ったネックレスは、私も中也も、肌身離さず、持っている。








私の十字架にはめ込まれたレッド・ダイアは、



彼の存在を示すように、綺麗に美しく光り続けている。

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作者名:妃薫 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/nakaharaty1/  
作成日時:2017年3月29日 18時

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