【REBORN！】嘘つき兄妹8 ―未来編― (ページ9)

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そんな考えを、すぐさま引っ込める。
確かに樹氷は一族だけのものだが、今はそんなことを考えている場合じゃない。

「つまり白蘭がパラレルワールドから知識を得られる能力をもつのと同じように、沢田さんには沢田さんが受け継ぐボンゴレの時間があるのです」
「時間…そうだあの時！！」

身に覚えがあるのか、綱吉はユニの説明に声を上げた。
私たちはよく分からずに首をかしげるだけなのだけれど。

「悪いけどユニちゃん、その話に信憑性はないなあ。だって僕が初めてパラレルワールドを意識できたとき、僕はまだマーレリングをもっていなかったんだよ？」
「それはあなたがリングに選ばれた適応者だったからです。ボンゴレⅠ世と同じように」

彼を、見やった。

「さあⅩ世、お前の枷をはずそう。
今のボンゴレリングは仮の姿だ」

Ⅰ世の言葉を、全員が静かに聞く。

「ボンゴレリングはある時より厳格な継承をするために、２つに分割しボスと問題顧問の2人が保管することとなった」
「ヴァリアーとの戦いの時の形状だ！！」
「真っ二つに分けられた…ハーフボンゴレリングのことだな！！」

その言葉に、リングを見やった。
これも元々私が嵌めていたものとあの人が嵌めていたのを合わせて、その時にボンゴレリングになったもの。少し、気分が悪い。

「だが分割できる構造を保つために同じトゥリニセッテのマーレリングやアルコバレーノのおしゃぶりに比べ炎の最高出力を抑える必要があった……。
しかしもうその必要もない、おまえにならこのリングの本当の意味とオレの意志をわかってもらえそうだからな」

綱吉のリングから大空の炎が漏れ出し、それに呼応するように私達のリングも輝く。
そして銀色のリングが、アイスグリーン色の宝石を象ったリングへと姿を変えた。
原型の、ボンゴレリング。

そして、リングから出ていた女性が消えた。
Ⅰ世が綱吉の肩を掴む。

「Ⅹ世、マーレの小僧に一泡吹かせてこい」

そして、Ⅰ世も姿を消した。

「ハハッ、相当ふざけたご先祖様だね」

衝撃。
白蘭の後ろで炎の爆発が起きた。吹っ飛ばされた白蘭は結界に衝突した。

煙が晴れた先で、立っていたのは綱吉だった。