【REBORN！】嘘つき兄妹8 ―未来編― (ページ1)

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嘘261 ページ1

「兄さ…」
「痛いなら言えば良いんだよ！！助けて欲しいのなら、そう言えば良い。
笑い時に笑って、無理に嘘なんか別につかなくたっていいんだ！」

結界を叩いて、まるでそれは私に投げかけるというよりも自分に言い聞かせているような。
目を見開く。こんな兄さん、初めて見た。

抑え込んでいたのかな、私がこんなだから。
でもね、兄さん。無理なんかしてないよ私。だって今私は兄さんを、ユニを安心させるために笑いたいから。だから笑っているのに。

なんでかな、悲しい。

「お前は、俺のたった一人の妹だ！そいつが言う神様でもなんでもねえ！
不死がなんだ！！痛覚があるのに変わりはねーだろ。

＿＿＿＿自分の為だけに、動けよアホが！！」
「へぇ、随分妹想いの良いお兄ちゃんじゃない。僕を止めることはできないけど」
「っ…～！！」

頭を放り投げられて、地面に転がる。そのまま足に向けられて、炎を纏った拳が放たれた。
完全に折れる音がして、鈍い痛みが広がる。

「A！！」
「…兄さん、泣かないでよ。みっともない」

泣きたいのは、こっちだよ。ズルズルと体を引きずって、結界越しに兄さんの手に触れる。
あのね、と言葉を紡いだ。

「こんな痛み、本当に平気。苦しくもなんともない」
「っ…お前、」
「でも、いやだ」

兄さんがまた怒りそうになった。それに笑って、そう言う。
兄さんは驚いたように目を見開いた。

「もう、嫌だよ。私のせいで兄さんが悲しむのも苦しむのも。
こんなことなら帰りたい、昔に帰りたい。母さんも父さんもいて、一緒に笑い合えて。
雪達もいて、たくさん遊んで。

白に包まれて汚れの無かったあの頃の帰りたい。

こんな苦しいなら、生まれる前に戻りたい」

それは、心からの叫び。