嘘310 ページ32
継承式当日、動きやすく値段も張る(ディーノが買ってくれた)スーツに身を包む。
まだ時間は空いているため、適当にそこらへんを歩き回っていた。
次期守護者、というのもあって注目されてはいるが。
今回はジロジロ見られていてもあまり文句を言える立場にいないため黙っておく。
「あんれ、Aじゃん」
「…ベルフェゴール」
「ししっ、ベルで良いっての。逆に呼びづらくね？」
やっほ、と黒地のスーツを着ているが頭には変わらずに冠を載せている。
キラリと太陽の光に反射していた。
彼と会うのは久しぶりだ。未来での記憶をのぞいたら、リング戦以来。といってもメールでやり取りなどはちょくちょくしている。未来での記憶を彼も受け取ったらしく、蛙帽の術士について文句をいっていた。
まぁ私もあの蛙帽に対して好印象は抱いていない。
ニアンの話だと、私のこと性悪女って呼んでいたみたいだし。
事実を他人に言われるのが一番腹たつ。
「ひとり？ 沢田たちは？」
「別行動。あぁ、雲雀さん見なかった？」
「エースくん？」
見てねーけど、と言う彼にそっかとこぼす。さっきから探してんだけど、あの人まさか来てない…？
読み外れたかな、と少し不安になる。煽っとけば良かったかもしれない。くそ…。
「うししっ。まさか継承式がこんなに早いと思わなかったぜ」
「あの時から半年も経ってないからな。 私も、守護者の立場にいるとは思わなかった」
まぁ今回は継承式を利用して山本をやった犯人を捕らえるのが目的だけど。
その情報は他に漏らすわけにはいかない。たとえ暗殺部隊にでも。
情報はどこから漏れるか分からない。あいつは信用できるから、なんて理由で情報を渡しちゃダメだ。コウさんに何度も教えられたこと。
騙せ、絶対に。
「ちょっとベルちゃーん？ スクが呼んでるわよお？」
「うげ、やっべ。 じゃあなA、頑張れよ」
ぽんと、肩に手を置かれる。
それに苦笑し、スクアーロやルッスーリアの元へ戻っていくベルの後ろ姿を見つめた。何やらスクアーロに怒られたようで、イラついた表情を見せた。その輪の中にザンザスはいない。
……当たり前か。
「先輩」
「っ……立花、ちゃん」
ぞっとするような声に、ゆっくりと振り返る。
彼女はいつものような顔で笑っていた。
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らるる(プロフ) - 今更感ありますが、もし今見てくださってる方いましたらこちらリメイク版になります。コピペでリンク飛んだら見れると思います（本人です）。https://uranai.nosv.org/u.php/novel/midora/?fr=first_url (1月26日 20時) (
レス) id: 1ae450fb21 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの。(プロフ) - 長い間更新していない様ですが、とても続きが気になるので再開してくださる事を心より楽しみにしています。応援しています。 (2019年8月21日 1時) (レス) id: 8b53c3fda4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白黒箱 | 作成日時：2018年11月17日 17時
