嘘293 ページ15
最近…というか集団転校生が来てからというもの、Aの機嫌が悪い。
昨日は家に帰れば遅くなると伝えたのに夕飯も作ってなかったし…いやあれは俺の伝え忘れもあるが。家事全般押し付けられた上に勝手に寝てた、っていうのは納得いかなかった。
それを今日の朝、聞いてみれば暴言を言うだけ言って家を飛び出した。
俺、なんかしたか？
うんうんと唸ってみても答えは出なく、今日帰ってもきっと機嫌は悪いままだという考えに至る。
疲れてるからあんまり家事したくねーんだけどなぁ…。
「海ちゃん、知り合い来てるよ」
「あ？ 知り合い？」
「リボーンくんだって。海ちゃん小ちゃい赤ん坊の知り合いなんていたんだねぇ」
いや、それは殺し屋だわ。
のんきに言う遠山に反して俺の口角はヒクついた。そしてちゃおっスとなんでもないように言い、俺の肩に乗ったリボーンに目が遠くなる。
「休みだってのに部活か」
「いや…Aも今日委員会がてら護衛だってよ。あいつ獄寺に奢らせたんだろ？
悪かったな」
「今更だ。 それより、野菜の衣装ってあるか？」
「野菜？」
「実はな＿＿＿＿」
それからリボーンの説明を聞き、成る程なと納得する。
集団転校生の一人、野球部に入った水野薫という奴がとんでもなくシャイボーイらしく。
野菜の着ぐるみを着て恥ずかしがり屋を克服してボールを投げよう！…というなんとも愉快なことをするらしい。…まあ、下手にイメージするよりは良いよな。
ちなみに九条に聞いたらマジだった。
「まああるけど…佐藤がなんて言うか……」
「あ、サトーちゃん全然OKだって」
「マジか」
「マジ」
親指を立てる遠山に苦笑する。…そういえばあいつ、後輩とか年下には優しいんだよな。同年代の俺らには結構対応キツイんだけどな。
「ついでに部員も数人いいか？」
「あー、まあ1年中心だったら。 裏方ばっかでつまんねーだろうし」
「ありがとな」
また後で、というリボーンに手を振り息を吐く。
遠山に可愛い赤ん坊だね、なんて言われたがあいつ最強の殺し屋だから笑えなかった。
「…というか、あいつ弁当持ってってなかったんだよなあ」
「Aちゃん？ なに、喧嘩した？」
「喧嘩っつーか、なんかあいつ機嫌悪いんだよ」
「……俺その原因知ってる」
「は？」
「教えないけどねー」
ははは、と軽薄そうな笑みで練習に戻っていく遠山。
…なんであいつ知ってんだよ、と頭を抱えた。
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らるる(プロフ) - 今更感ありますが、もし今見てくださってる方いましたらこちらリメイク版になります。コピペでリンク飛んだら見れると思います（本人です）。https://uranai.nosv.org/u.php/novel/midora/?fr=first_url (1月26日 20時) (
レス) id: 1ae450fb21 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの。(プロフ) - 長い間更新していない様ですが、とても続きが気になるので再開してくださる事を心より楽しみにしています。応援しています。 (2019年8月21日 1時) (レス) id: 8b53c3fda4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白黒箱 | 作成日時：2018年11月17日 17時
