透明な蝶01 ページ3
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「 お嬢さん……お嬢さん 」
「 ……………え? 」
路地裏に蹲る1人の女性
右が黒、左が青
左右で瞳の色が異なるオッドアイ
乱れた髪の隙間から見える整った顔
頭部からは血が流れ、海へ落ちたのか全身はずぶ濡れ
「 こちらへ…簡単ですが手当致しましょう 」
そんな彼女に手を差し伸べる女
「 貴方は…… 」
暗闇の中でもその瞳は燦と輝く
柔らかく細めた紅から目が離せなくなる
まるで毒のようにゆっくりと確実に自分の中に入ってくる何か
光の加減により銀が混じる白髪
それを高い位置で結わえ、動く度優雅に踊る
彼女は────
「 私は陽出ほのかです。気軽にほのかとでも呼んでください 」
「 ほのか、さん… 」
「 はい。 」
その柔らかな物腰に……
柔らかな微笑みに傷だらけの彼女は安心感を覚えた
差し出された手を取り立ち上がる
「 ここは危険ですので少し離れましょう 」
「 分かったわ 」
「 では、私に着いてきてくださいね 」
「 えぇ… 」
彼女は────
この物語の構造を少しズラす特別な存在
元々、存在しないはずの歯車
「 あ、後で何か食べれる物を持ってくるので一緒に食べませんか? 」
故に
彼女は彼女のやりたいように動く
「 何から何までありがとうほのかさん… 」
「 いえいえ、困った時はお互い様ですからね 」
少しでも“彼女に”幸せを感じてもらう為に
────────
白が似合う彼女の心を救える手助けができるように……
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白猫 - ユルルさん» 無理しない程度に頑張ってください! めっちゃ応援します笑 (2020年6月5日 2時) (レス) id: 324236a98a (このIDを非表示/違反報告)
ユルル(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます!!そう言って貰えるととても励みになります!!頑張ります!本当にありがとうございます!これからも是非この作品をよろしくお願いします! (2020年5月12日 17時) (レス) id: dd96143ce4 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - とても面白いです! 続きが気になります! 更新頑張ってください! (2020年5月11日 21時) (レス) id: 324236a98a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユルル | 作成日時:2020年4月11日 22時